十人十色の事業承継 第12回

2013年11月30日

ゴムタイムス社

纏め

 事業承継の連載も丁度1年になり、今回が最終回となってしまいました。
 なるべく多くの方法を書こうと思いましたが、毎月の紙面の都合上ちょっと欲張りすぎたかなと反省しております。
 今回は、纏めと申しますか、私なりの事業承継の考え方を書いてみたいと思います。
 まず、ご自身の会社の事を、勘定面と感情面から客観的に考えて見て、どの様な事業承継方法が良いかを考えて頂きたいと思います。
 同じ、「カンジョウ」ですがどちらが欠けても後々後悔をする事に為ります。
 今まで、書いたコラムのなかの内適切な方法を、カンジョウ両面から良く考えて下さい。
 そうすることにより、自分の会社が現在置かれている位置が解ってくるはずですし、どの様な方法の事業承継を選択すれば良いかが見えてきます。
 しかし、どの様な方法を選択してもそれは基本的な方法を決める事にしか使えません。
 何故ならば、会社というものは一つとして同じ状況や状態である事は無いからであります
 そこで、基本的な方法を決めたならばまず専門家に相談することをお勧め致します。
 第三者の専門家であれば、経営者が決めた方法を上手にアレンジして事業承継計画を作成してくれるはずです。
 つまり、事業承継とは画一的なやり方がなく状況に合わせて手作りするしかないということです。
 尚、大事なことですが、貴方が選ぶ専門家は貴方と同じ価値観を持ち、貴方の心情を良く理解してくれる人を是非とも選んで下さい。

 最後になりますが、これから書く事は私の考えた新しい未来の中小企業のあり方を書いてみたいと思います。
 私が経験した多くの中小企業はややもすると自分の城の中に閉じこまりがちな会社が数多くありました。
 私は、これからの中小企業はもっと大きな考えを持ち、同じ中小企業同士が連携し合い、大会社に対応していかなければならないと考えています。
 それには、中小企業同士で合資組合(LLC:Limited Liability Company)を作る事を考えて頂きたいと思います。
 単独の中小企業では技術面・機械等の面・資金面・人材面等は限られておりますし、大会社や市場に大きな影響を与える事は非常に困難な事です。
 然し、何社か集まり一体になり打って出れば大きな成果が得られるはずです。この場合、同業のサプライチェーンが集合しても良いですし、同業者あるいは他の業種との連携も考えられます。
 これこそ、これからの日本の中小企業が世界に冠たる企業体になる道ではないかと思います。
 そろそろ、紙面も尽きましたのでLLCの詳しい話は、もしご興味が有るならば私共の組織にお訪ね下されば詳しくお話を致しますし。
 又、この様な機会が有りましたならばLLCをテーマにお話をしたいと思っております。
 本当に、一年という長い様な短いような期間お付き合い頂き有難うございました。
 いつか又読者の皆様に直にお会いできることを楽しみにして、私の事業承継コラムを終わらせて頂きます。
 来年も皆様方にとって良い年になるようお祈り致します。

《LLP千代田コンサルティングファーム》
 CPA・CFP・会社法務士 代表 山本眞 
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