ブリヂストン 非空気入りタイヤが第2世代へ進化

2013年11月24日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは20日、東京モーターショーの会場で「エアフリーコンセプト(非空気入りタイヤ)」が第2世代に進化したと発表した。

 第2世代の特徴は、第1世代に比べ機能性を強化し、低転がり性能を向上させたこと。

 機能性については、特殊形状スポーク部の材質に、高強度でありながら柔軟性を持つ高機能の樹脂を採用。またスポークの設計には、タイヤ内部の応力やひずみを低減させるため、FEM(有限要素法)シミュレーションを活用することで、形状をこれまでより最適化した。

 これにより、耐荷重性と走行性能が向上。第1世代では車両重量100kg、最高速度6km/hだったのに対し、第2世代は410kg、60km/hとなり、超小型モビリティでの利用が可能になった。

 CO2削減に貢献する低転がり性能に関しては、新たな材料を採用するとともに、タイヤの構造面をシンプルにしたことで、エネルギーロスの大幅低減に成功。

 この結果、空気を用いないタイヤながら、同社の空気入り低燃費タイヤと同等の低転がり性能を達成した。

 発表を行った森本芳之・取締役専務執行役員は「今後は耐久性とリサイクルシステムの実証を行いながら、数年以内に実用化ができるよう開発を進めていく」との方針を示した。

 エアフリーコンセプトは、タイヤ側面に張り巡らせた特殊形状スポークが荷重を支えることで、空気の充填が不要となり、省メンテナンス性に優れるとともに、パンクの心配がなくなる。

 また特殊形状スポークの材質に熱可塑性樹脂を採用し、タイヤトレッド部のゴムを含め、リサイクル可能な材料を使うことにより、資源の効率的な活用にも貢献する。

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