住友ゴム 13年12月期第3四半期 タイヤは増収増益 

2013年11月11日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業の13年12月期第3四半期連結決算は、売上高5319億8500万円、前年同期比6・4%増、営業利益429億6400万円、同1・7%減、経常利益405億8200万円、同3・0%減で増収減益となった。純利益は247億4600万円、同7・5%増。
 タイヤ事業の売上高は、4608億8300万円で同6・4%増、営業利益は385億2100万円で同0・3%増となった。
 国内市販用タイヤは、静粛性を追求した低燃費タイヤ「ビューロ VE303」や、低燃費タイヤブランド「エナセーブ」の高い環境性能をトラック・バス用タイヤにも拡大した「エナセーブ SP688」を発売するなど、低燃費タイヤを中心に拡販と販売構成の改善に努めたことなどにより、売上高は前年同期を上回った。
 国内新車用タイヤは、低燃費タイヤを中心とする高付加価値タイヤの拡販を進めたが、国内自動車生産台数が前年同期を下回ったことにより販売数量が減少したため、売上高は前年同期を下回った。
 海外市販用タイヤは、アジアや中南米では順調に販売を伸ばしたが、競争が激化している北米や、市場が停滞している中近東、天候不順で夏タイヤの需要が停滞したロシア等販売数量が減少した。
 一方で為替が円安傾向で推移したため、売上高は前年同期を上回った。
 海外新車用タイヤは、同社が生産拠点を有する中国、タイ、インドネシアにおいて自動車生産台数が前年同期を大きく上回る中順調に販売を伸ばし、売上高は前年同期を上回った。
 以上の結果、タイヤ事業の売上高は前年同期を上回った。
 スポーツ事業の売上高は、475億1800万円で同3・9%増、営業利益は25億円で同36・5%減となった。
 国内市場は、好天にも恵まれてゴルフ場入場者数は前年同期を上回ったが、海外市場では、天候不順や欧州の景気低迷により力強さに欠ける状況が続いた。
 このような中、国内市場においては、ゴルフボールでは非円形ディンプルを採用した新商品「ゼクシオ XD AERO(エックスディー・エアロ)」が好調に推移した。しかしながら、ゴルフクラブでは主力商品「ゼクシオセブン(=7代目ゼクシオ)」が発売2年目のため販売が減少し、その他の商品も伸び悩んだため、国内販売全体としては低調に推移した。
 海外市場においては、米国では「クリーブランドゴルフ」のウエッジクラブは引き続き好調に推移し、韓国では「ゼクシオ」シリーズのゴルフクラブが販売を伸ばした。
 以上の結果、スポーツ事業の売上高は前年同期を上回った。
 産業品他事業の売上高は、235億8300万円で同11・5%増、営業利益は19億3500万円で同43・4%増となった。
 戸建て住宅向け制振装置「ミライエ」を拡販したことや、プリンター・コピー機用精密ゴム部品や医療用ゴム栓などの高機能ゴム製品も順調に販売を伸ばした。
 以上の結果、産業品他事業の売上高は前年同期を上回った。
 通期業績予想については、売上高7700億円、前期比8・4%増、営業利益760億円、同9・0%増、経常利益710億円、同5・4%増、純利益420億円、同18・5%増に下方修正した。

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