【合成ゴム特集】昭和電工 欧州向け輸出が拡大

2013年10月08日

ゴムタイムス社

米国市場で積極拡販へ ニッチ分野に差別化製品

 昭和電工のクロロプレンゴム(CR)「ショウプレン」の上期の販売実績は「円安に加え、欧州での拡販が寄与し、4~6月期にかけて輸出が回復、期前半の落ち込みをカバーし、上期全体では前年同期実績を上回る」堅調推移としている。
 総出荷の3割を占める国内出荷は自動車用部品が4割、工業品向けが3割、接着剤、その他が3割を占めるが、ホース、ベルトなどの自動車用部品需要は国内自動車生産にスライド、昨年、廃番とし生産を中止した一部汎用グレードの落ち込みを海外市場での拡販でカバーし、内外需合わせ前年同期比微増となった。
 総出荷の7割を占める輸出市場ではアジア向けが中国市場の回復基調とともに明るさが見え始めてきているほか、欧州向けは接着剤向けの既存顧客への拡販、円安による輸出採算の好転が寄与し、大きく伸びているという。
 CRは耐油性・耐熱性・耐候性、難燃性に優れるのを特徴とし、自動車用部品をはじめ幅広い分野で使用されているが、グローバルベースでの需給は海外供給メーカーの事業撤退による生産中止、工場集約から供給各社が一斉に能力増強を進めた結果、現在のグローバル生産能力は30万トン強となっているが、現状、CRの需給はほぼウェルバランスとしている。

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