【合成ゴム特集】三井化学 中国のEPT合弁新工場

2013年10月08日

ゴムタイムス社

14年第1四半期に稼働 市原工場のフル生産続く

 三井化学の機能樹脂事業本部で事業展開するEPT(エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム)の上期の販売動向は「ヨーロッパの景気悪化で中国市場の需要が引きずられたが、円安効果でアジア地区の中でもタイへの輸出が増加、国内も自動車用部品では自動車生産にスライドし、年初販売計画を上回る出荷となった」とし、市原工場ではフル生産、フル販売が続いているという。
 中国市場では中国石油化工股份有限公司(シノペック)との共同出資によりEPT(エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム)を製造・販売する合弁会社「上海中石化三井弾性体有限公司」(SSME)を設立し、中国上海市・上海化学工業区にメタロセン触媒を用い、最新鋭のプロセスを採用した世界最大規模のEPTプラント(年産7万5000トン)の建設を進めているが、そのプラントが2014年第1四半期にいよいよ稼働する。中国では、足元、需要がダウンしているが、自動車産業の急速な拡大、および、社会インフラ(鉄道など)の整備に伴い、自動車部品、建材、シール、軌道パッドなどのEPTの大幅な需要増が見込まれており、中国合弁工場のスムースな立ち上げを図るため、これまで日本から輸出していた製品の販売を合弁会社のSSMEに本年4月1日から全面移管している。その中国を含め同社の輸出比率は6割と高く、今上期では中国での新プラントの稼働後をにらみ、前年度に需給タイトで販売先を絞ってきたヨーロッパ、米州等向けの供給先への拡販にも注力、オレフィン系熱可塑性エラストマーの原料としての需要拡大もあり、輸出がほぼ計画通りの伸びを見せた。

全文:約1229文字

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー