関西ゴム技術研修所 第52回入学式を開催

2013年09月09日

ゴムタイムス社

 関西ゴム技術研修所(山口幸一所長)は2日、化学物質評価研究機構大阪事業所で第52回入学式を開催した。
 同研修所は開設以来、51年の実績を積み重ね、卒業者は2110名、研修生を派遣した企業は500社を超えている。
 第52回の入学式は36名が研修生として参加、9月から来年5月までの9ヵ月間にわたり、ゴムに関する様々な知識や技術を身につける。
 入学式は山口所長があいさつし、大阪ゴム工業会の山内一郎副会長、日本ゴム協会の中瀬古広三郎副会長らが来賓として出席し、それぞれ研修生へ激励を込めた祝辞を述べた。
 山口所長は「この研修所は関西のゴム技術者を自分たちのもとで育てようという意志で始まり、今回で52回目の入学式を迎えることができました。このような研修所は世界では稀であり、9カ月間一緒に勉強するということはなかなかありません。ここで学んだことは皆様が研修を終えた後で、改めてテキストを振り返った時に役立つと思います。今回は36名が参加ですが、ぜひとも人の輪も作ってほしい。また皆様がゴムのことでわからないことがあったら、山下晋三先生の奥様から蔵書の寄贈の話を受けた3500冊以上ものゴムに関する専門技術書が化学物質評価研究機構の隣の図書館に収められています。自由に閲覧できますので入学生の皆さんは是非とも活用していただきたい」とあいさつをした。
 続いて、山内大阪ゴム工業会副会長は「皆様は日中はお仕事を持ちながらも大変だとは思いますが、9ヵ月間勉強し、卒業式の際に、おめでとうございますという言葉を受けられるような形で出席なされるようお祈り申し上げます。昨今、ゴム業界では付加価値をつけていくことが重要です。付加価値とは技術です。研修生には技術者の方が多いと思いますが、皆様がどれだけ製品の中に知恵をいれられるかだと思います。皆様のひとりひとりが何かを身に着け、これを学んでよかったなと思えて卒業の日を迎えられることを願います」と述べ、中瀬古広三郎日本ゴム協会副会長が「研修所では、勉強だけではなく、ゴム製品に関する人々の思いも共有していただけたらと思います。また我々の生活の中に、ゴム製品は非常に重要な部品として使われていますので、常に新しいことを学ぶ姿勢が求められます。この機会に好奇心を持って勉強していただきたい」とエールを送った。
 このあと研修に関する注意事項などの説明が行われ、山口所長による特別講演「ゴム工業概説」が行われた。山口所長はゴムの歴史から話を始め、ゴムの種類や配合剤・充てん剤・補強剤について解りやすく解説し、入学式に相応しいテーマで約2時間にわたって講義、入学生は熱心にメモをとっていた。
 講義終了後は研修する建物内の見学を行い、研修生の自己紹介や運営委員の紹介を兼ねた懇親会が開かれ、入学式は終了した。

第52回研修生は次のとおり。敬称略

▽井口裕介(富士電線工業)▽西山純平(西山ケミックス)▽川合康介(白石中央研究所)▽髙橋昌裕(浪華ゴム工業)▽大島章(浪華ゴム工業)▽小原孝之、根岸英雄(ダイナガ)▽水口裕太(シード)▽佐和展明(鈴五商事)▽松原真(バンドー化学)▽茶谷清人(シープロン化成)▽宮本一平(十川ゴム)▽山路祥吾、土谷裕美(ニッタ)▽新田慎二(理光産業)▽武田暁洋(ヘイシンテクノベルク)▽神野裕幸(三和化工)▽髙石純二(髙石工業)▽宮中伸典(大都産業)▽西大輔(神栄化工)▽武田吉永(共和)▽榎本翔太、八木駿介、水田一輝(住友ゴム工業)▽小石原貴史(前川化学工業)▽塩田勇人(旭化成商事)▽川道雄輝(宇都宮製作)▽勘場裕司(三ツ星ベルト)▽浅野傑(マル二工業)▽横山祐介(アカシカ)▽奥村秀俊(フクナガエンジニアリング)▽藤原智大(シバタ工業)▽島本美和(錦城護謨)▽井村真咲(東洋ゴム工業)▽中村仁紀(ニシキ商事)▽福山一騎(JASl)

 

 

 

 

 

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