東洋ゴムSUV・CCV用冬タイヤ発売

2013年08月08日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は7日、スポーツユーティリィテュービークル(SUV)・クロスカントリービークル(CCV)向け専用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GSi―5(オブザーブ・ジーエスアイファイブ)」を9月2日より全国一斉発売することを発表した。
 サイズは15~19インチの14サイズで、価格はオープン価格。
 新タイヤは、路面と接地するタイヤの「トレッドパターン」、最適なゴムの材料特性を引き出す独自の「コンパウンド」、さらに「ボディ」の剛性という、それぞれの側面からのアプローチにより、冬道を走行するSUV・CCV車両でタイヤが果たすべき課題解決を図った。SUVやCCVは最低車高が乗用車よりも高く、車両重量が重いため、一般的にタイヤへの負荷が大きくなる。また、雪道では駆動・発進力、いわゆるトラクション性能がタイヤに求められる傾向にある。近年、同社が乗用車用スタッドレスタイヤやミニバン専用スタッドレスタイヤに採用してきた高いアイス性能やスノー性能を受け継ぎ、SUV・CCV専用にサイプデザインを新たに設計し、冬道での高い走破性を実現した。
 SUV・CCVカテゴリでは、2004年(Winter TRANPATH S1)以来の新製品として、優れたパフォーマンスを発揮する、専用スタッドレスタイヤとなる。
 新タイヤの特長は、六角形サイプが全方向にすぐれたエッジ効果を発揮し、発進・制動・コーナリング時においてアイスバーンをしっかりグリップする「360°サイプ」、センターリブに全方向へエッジ効果と接地性を発揮する「大振幅波型サイプ」を採用することで、あらゆる方向へグリップ力を発揮する高いアイス性能が大幅に向上した。
 また、ギザギザのブロック形状がスノー路面の走行中に、すぐれたトラクション性能と制動力を発揮する「バイトエッジ」、ショルダー部にわだち路でのすぐれたエッジ効果を発揮する「Vカッター」など新開発の方向性パターンにより、スノー路面での高いトラクション性能や、わだち路での走破性、制動性を発揮する。
 溝底部を補強することで接地面の動きを抑え、接地性を向上する「溝底補強ブロック」は、ふらつきを抑制し、安定したコーナリングやレーンチェンジを確保する。「3Dグリップサイプ」をブロックのサイプ内部断面に設定し、発進・制動・コーナリング時に凹凸が支え合い、高い剛性を保持することで、接地性が向上し、アイスバーンでの高度なグリップ力を発揮、幅広の主構と再度のスリットにより、高い排雪性を発揮することで、ドライ路面でもウエット路面でも安定感の高い走りが実現。
 縦方向だけでなく、横や斜めのすべりにも対応した「ファーストエッジ加工」は、慣らし運転をしていない新品のタイヤでも全方向に効きが発揮される。
 また、同社が独自に開発した、スタッドレスタイヤへの鬼クルミ配合によりアイス路面をひっかき、高いグリップ力を確保し、天然素材の竹炭配合による吸水カーボニックパウダーは、スリップの原因となるミクロの水膜を効率よく吸水し、安全な走行性能を確保、また、シリカを分散良く配合することにより、低温化での柔軟性も向上し、走行安定性が向上している。
 操縦安定性の向上を図る高強力プライ構造や高強力ベルト構造、リム変形を防止するリムプロテクターなどを採用することにより、車両重量が重くタイヤへの負荷が大きいSUV・CCVの走りをしっかりとサポートする高剛性ボディを実現している。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー