JSR 三次元細胞培養で業務提携

2013年08月07日

ゴムタイムス社

 JSRは6日、同社とSCIVAXライフサイエンス株式会社(SLS)の2社が、SLSが展開する三次元細胞培養事業において資本参画を含む業務提携を行ったと発表した。
 SLSは独自の三次元細胞培養技術を有する企業で、製薬企業や大学等で行われる研究開発向けの細胞培養容器(製品名:NanoCulture Plate)を製品化し、日米を中心に販売してきた。今回、JSRとの業務提携を通じ、JSRのライフサイエンス事業関連会社である、JSRライフサイエンス株式会社、JSR Micro, Inc., JSR Micro N.V.等の国内外ネットワークを活かし、NanoCulture Plateの拡販をグローバルに加速させていくとしている。
 三次元細胞培養とは細胞を立体的に培養する方法で、従来の培養方法と比べて、培養した細胞の性質が生体に近くなることが学術論文で多数報告され、近年注目を集めている技術。三次元細胞培養技術により、従来の方法で培養した細胞では見ることのできなかった病気のメカニズムの解明や、画期的な治療法・新薬の開発につながるものと期待されている。
 現在、NanoCulture Plateは、主にがんの研究分野において活用が進んでいるが、抗がん剤効果の予測用途や、iPS細胞他の再生医療分野用途等への展開が期待できる。両社は今回の提携により、こうした新規の用途への展開も進めていく。
 両社は、今後も両社の三次元細胞培養技術とポリマー材料技術を融合し、がん研究用途でのNanoCulture Plateの拡販に加えて、新たな用途展開を進め、JSRのライフサイエンス事業と、SLSの事業の拡大を通じて医療技術の向上に貢献していく考え。

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