住友ゴム 既存住宅用制震ダンパー開発

2013年08月01日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は8月1日、木造住宅用制震ダンパーMIRAIE[ミライエ]のリフォーム対応品「MIRAIE・リフォーム」を開発したと発表した。
 MIRAIEは独自の高減衰ゴムの採用により、地震の揺れを吸収し、家の損傷を軽減することで、住む人の安全と住まいを守る木造住宅用制震ダンパー。既に発売している新築住宅の在来軸組工法を対象としたMIRAIE、2×4工法を対象としたMIRAIE・2×4[ミライエ・ツーバイフォー]で取引実績のあるハウスビルダーを中心に順次問い合わせを受け付ける。また、一般財団法人 日本建築防災協会の技術評価取得に向けて申請手続きも進めていく予定。
 「MIRAIE・リフォーム」は構造用合板を使用したパネルタイプの制震システム。同社独自で開発した特殊な高減衰ゴムを左右に設置し、地震発生時に起こる振動を熱エネルギーに変換することで、地震の揺れを吸収する。また、その後も繰り返し発生する余震の揺れも軽減することで、家の損傷を抑えることができる。
 適用範囲は、在来軸組工法用平屋建て、2階建て、3階建て。サイズは、中規模リフォーム用は高さ2820mm、幅895mm、小規模リフォーム用は高さ2640mm、幅805mm(取付け状況に応じて合板のサイズ調整が可能)。構造は、特殊な高減衰ゴムダンパーをパネルの左右に設置しており、建物1階部分のXY方向(建物を上から見て直交する2方向)の壁部分に2枚ずつ、計4枚取り付けることで、高減衰ゴムダンパーが地震の揺れを瞬時に熱エネルギーに変換・吸収し、住まいを守る。
 特長は、既存の耐震補強に加えて設置することで地震の揺れを吸収、ダンパー部分は特殊な構造と接着方法により90年の耐久性を有し、本震だけでなく繰り返し発生する余震にも効果を発揮する点。6月に実大住宅を用いた振動台実験で性能評価を実施した。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー