積水化学 ベトナム樹脂メーカーと提携

2013年07月23日

ゴムタイムス社

 積水化学工業は23日、ベトナム社会主義共和国の大手プラスチックメーカー、TIEN PHONG PLASTIC JOINT STOCK COMPANY(TifoPlast社)との間で、業務提携契約を7月22日に締結したと発表した。
 積水化学が持つ上下水道システムに関する幅広い製品カ・技術力と、TifoPlast社が持つ強固な販売網や生産体制を活かし、両社共同でベトナムでの市場優位性を確保し、公共事業の上下水道システムや民間建築物の給排水システムなどの受注拡大を図る。
 ベトナムは、ASEAN諸国の中心という好立地に加え、安定した治安、豊富な労働力などを背景に経済成長を続け、日系企業を含め海外企業の進出が相次いでいる。一方、上下水道システムなどのインフラは整備途上で、今後も高い需要が見込まれます。
 積水化学の環境・ライフラインカンパニーでは、欧・米・アジアの3つのエリアごとの事業戦略に基づき、海外事業の推進を図る。アジア戦略においては、東南アジアを重要市場と位置づけ、着実に市場開拓を進めてきた。
 TifoPlast社は、1960年創立のベトナムの大手プラスチックメーカーで、管材を中心にベトナム国内に強固な販売網や生産体制を有している。同社とTifoPlast社はこれまでベトナムの水インフラ市場において、同社の上下水道用システムなどの販売活動を通して良好な取引関係を築いてきた。同社がベトナムでの事業拡大を図るべく市場調査を実施した結果、現地に強固な基盤を持ち、良好な関係を構築しているTifoPIast社との業務提携が有効との結論に至ったとしている。
 積水化学とTifoPlast社は、両社それぞれの強みを生かし、ベトナム市場ニーズにマッチした製品ならびにサービスの供給を行い、同国での事業拡大を図る。
 また同社は、注力する水インフラ市場におけるバリューチェーンビジネスを東南アジアにおいても展開するため、TifoPlast社の生産拠点の有効活用を検討していく。一方、TifoPlast社は日本の優れたインフラ基盤に強い関心があり、幅広い製品群を持ち管路に関する包括的事業運営を行っている同社との提携により、将来、ベトナムでニーズが高まる技術・製品の開発につなげたいという考え。
 主な業務提携事項は、TifoPlast社が保有するベトナム国における販売網を活用し、両社共同で常業活動を行う、TifoPlast社に同社の特許ならびに生産ノウハウの使用許諾を行う、TifoPlast社に生産に必要な設備などを貸与し、同社製品を生産する。事業目標としては7月22日より共同営業・共同受注を開始し、5年後に両社合計で売上高50億円を目指していく。
 〈TifoPlast朴の概要〉
▽社名=TIEN PHONG PLASTlC JOINT、STOCK COMPANY(テイエン・フォン・プラスチック・ジョイント・ストック・カンパニー)
▽所在地=No.02An Da, Ngo Quyen, Hai Phong ,Vietnam
▽設立=1960年5月19日
▽代表者Tran Ba Phuc(トラン・バ・フック)氏
▽事業内容=プラスチック製品全般の製造・販売
▽資本金=約20億円(うち、37%は政府保有)
▽従業員=約1170名(2012年度末時点)
▽売上高=約110億円(2012年度実績)
▽生産拠点=5工場:ハイ・フォンに2工場、ニー・アン・プロビンス、ビン・ドング、ラオス
▽営業処点=5ヶ所:ハイ・フォン、ニー・アン・プロビンス、ホーチミン、ラオス

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