ゴム連合 ゴム産業労使懇を開催

2013年07月22日

ゴムタイムス社

 ゴム連合(瀬尾進中央執行委員長)は7月11日、ホテル大阪ベイタワー(大阪市港区)で第48回ゴム産業労使懇談会を開催し、ゴム連合が策定した「海外展開における課題と対応」をテーマに労使双方が活発な意見交換を行った。

 労使懇談会は山本昭二ゴム連合書記長の司会で開会。労使を代表して瀬尾進中央執行委員長、三野哲治日本ゴム工業会副会長があいさつした。

 山本書記長は「経済状況において、大きく影響をおよぼす要因としてTPP問題がある。製造業関係ではTPPに参加の声が多いが、特に農業、医療、保険業界などは反対が多い。

 そこで、今回はゴム産業を取り巻く状況において、TPPがどのような影響を及ぼすのか、労使ともに学んで、今後の事業運営、組合活動に活かしていきたい。今日は同じゴム産業で働く仲間として有益な情報交換をしてもらいたい」などとあいさつした。

 続いて労使を代表して瀬尾委員長は「4月22日から24日にかけて、ハンガリーのブタベストで4年に一度開催されるインダストリオールグローバルユニオン(ゴム産業世界会議)の会合に出席した。ゴム産業は、非常にグローバル化が進んでおり、それぞれの企業でも、あらゆる国に進出している。今回の会議でも、このような多国籍企業の問題が取り扱われた。多国籍企業と現地労働者間で、賃金や格差などの問題が発生し労使紛争が起こり、労働紛争、デモなどが起こり始めている。

 日本企業も進出国の歴史や文化の違いを勉強し、国際ルールを身につけ、社会的責任を果たさなければならない」とあいさつした。

 続いて三野副会長が「情報交換会では海外展開における課題と対応について議論していただく。企業はグローバル人材の育成にスピードを上げて実行していきたいと考えている一方、皆さんには自らの意志と力で世界と戦える人材になるよう求められている。このように労使の動きが一体となっていることによって、海外展開を確実に推し進めてもらいたい」と述べた。

 あいさつ後は、「TPPは産業や生活にどのような影響を及ぼすのか」をテーマに、組織開発・プロセスコンサルティングが専門の㈱プレビスの広川正人氏が講演した。

 講演は、TPPはどういうものか?から始まり、TPPの基本的な考え方、メリット・デメリットなどを解説した後、TPPの日本の立ち位置について、自動車業界への影響などをスライドを用いてわかりやすく解説した。その後、海外展開における課題と対応をテーマに労使双方が活発な意見交換を行った。

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