東洋ゴム マレーシア販売店を見学

2013年06月10日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は東南アジア諸国におけるタイヤ拡販戦略の一環として、流通経路を拡張するためのリテールマーケティング戦略を掲げている。
 販売店を15年末までに、マレーシア全土で約40店舗までに拡大する方針。

 「トーヨー・プレミアム・オートセンター」
 マラッカにあるトーヨー・プレミアム・オートセンターの一号店を訪ねた。マレーシアでは屋外で接客しているタイヤ販売店が多いが、同店は空調の効いた清潔なショールームを併設し、WIFIなどの無線LANも完備し、顧客がリラックできる環境を整えている。
 約650平米の敷地に12台分のサービスピットを有している。最大の特徴はワンストップサービス。以前はタイヤのみの販売で、装着やオイル交換などはそれぞれ別の会社で行っていたが、同店ではタイヤだけでなくオイル交換など自動車関係のサービスを幅広く提供している。「交通渋滞も多いので、ワンストップサービスはメリットがある」(トーヨータイヤマレーシアのウィリアム・タン氏)。
 販売構成は40%がタイヤ、60%がタイヤ以外。トーヨー、シルバーストーンがメインで全体の65%を占める。トーヨーブランドだけで月350本ほど販売している。その他はミシュラン、横浜なども取り扱う。
 トヨタ・カムリ、ホンダ・アコード、BMWなどの2000CCクラスで15インチ以上のタイヤを装着している顧客が主なターゲットになる。
 セールスには販売員の説明が一番有効で、口コミでの評価も大きいという。「日本製はハイクオリティーで高品質とのイメージがある」(同氏)。
 また、為替などの関係でマレーシアでのタイヤ価格はシンガポールの半分ぐらいになるため、約260キロ離れたシンガポールから国境をこえて買いにくる顧客も多い。

 「トーヨー・オートセンター」
 続いて、マラッカ州にあるトーヨーオートセンターを訪ねた。
 オーナーは自動車のメカニックをしていたチャン氏。2008年からタイヤショップを経営、ハンコックなどを扱っていたが、昨年の4月からトーヨーオートセンターとして営業をスタートさせている。商品はトーヨー、シルバーストーン、ファルケンなど。月600本から700本のタイヤを販売しており、トーヨータイヤ(35%)とシルバーストーン(15%)でほぼ半数を占めているという。従業員は10人。売れ筋は15インチから17インチ。マレー人はカスタム好きな人が多く、顧客の半分はインチアップをしている。トーヨーの販売店に変更した理由についてチャン代表は、「トーヨータイヤは認知度が高いので、商談がしやすい。商品に自信があるので、自信をもって進めることができる。おかげさまで、順調に売上が伸びている」と説明した。

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