由良製作所 徹底した生産合理化を推進

2013年05月29日

ゴムタイムス社

徹底した生産合理化を推進 3Dデータ一気通貫で短納期実現

由良製作所
東京都葛飾区白鳥4-14-5
TEL: 03-3690-9001
WEB: http://www.yura-ss.com/

 町工場が軒を連ねる東京・葛飾区。由良製作所は、ゴム金型の中でも非常に難易度が高い複雑形状の3次元ゴム金型製作を得意としており、主に自動車や医療品、カメラ等をはじめ多品目に使うゴム用金型を製造している。

 最近では、頻繁に飛び込みの案件を受注しているため、それが常態化しているという。

 「品質や納期に困ったお客さんの駆け込み寺になっている」と池森義明社長は語る。

 同社に受注が集まる理由は、金型クオリティーの高さと徹底した生産合理化によるスピーディな対応力にある。

 「どうすればお客様に喜ばれるかを常に考えている。お客様の立場で製作しなければ良い金型ができない」と徹底した顧客志向が質の高さにつながっている。

 ゴムメーカーからは、「喰い切りが切れやすく、バリも少ないので、仕上げがしやすい。手間もかからず、他社型と比較して作業効率が良い。結果としてコスト削減が可能となった」などと評価されている。最近では同業他社から難易度の高い仕事の依頼も増えているという。

 短納期を実現しているのは、同業他社より早いペースで導入した3次元CAD/CAMシステムによる設計力にある。

 以前は工作機械の前に立った職人が、図面を見ながら手作業で入力していたが、それを全てデジタル化(完全図面レス化)したのだ。工場には加工指示書だけ渡され図面はない。

 設計者が金型構造を設計し、加工データを作成、切削に用いる工具まで選択し、パソコンからオンラインで切削機械にデータを送る。現場では材料を段取りし、刃物をセットするだけ。

 完全図面レス化を実現した事により特にスキルを必要としない、つまり熟練工が不要になったのだ。

 このデータ一気通貫システムにより、納期は以前に比べ格段に

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