ブリヂストン 科学技術賞開発部門を受賞

2013年04月30日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは4月30日、平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において、同社の「変性ポリマーを用いた材料ナノ構造制御技術とタイヤの開発」が、科学技術賞開発部門を受賞したと発表した。
 受賞技術は、低燃費・安全性・静粛性など必要な性能に応じて、コンパウンドを自由に調整する技術「ナノプロ・テックTM」として、現在すでに低燃費タイヤ「ECOPIA(エコピア)」やスタッドレスタイヤ「BLIZZAK(ブリザック)」などで製品化されている。
 同社が受賞した業績は、「変性ポリマーを用いた材料ナノ構造制御技術とタイヤの開発」。受賞者は小澤洋一氏(タイヤ材料開発第一本部兼中央研究所フェロー)、森田浩一氏(イノベーション本部長)、松下純子氏(中央研究所)の3名。スタッドレスタイヤの開発において、氷雪路と乾燥路での性能を両立させることは、長年の技術課題であり、この課題を解決するために、過去から積み上げてきた触媒設計技術及び重合技術を結集させ、世界でも工業化の例がない末端変性高シスブタジエンゴム(高シスBR)を合成する技術の開発に成功。この技術をスタッドレスタイヤに適用することで、従来困難であった氷雪路と乾燥路での性能の両立を実現。道路交通の安全性や快適性への幅広い貢献が評価され、受賞に至った。
 同社は、今後も新たな技術を開発し、製品へ適用することで、顧客により安全性や環境性に優れたタイヤを提供していく方針。

イノベーション本部長 森田浩一氏(左)、タイヤ材料開発第一本部兼フェロー 小澤洋一氏(右)

イノベーション本部長 森田浩一氏(左)、タイヤ材料開発第一本部兼フェロー 小澤洋一氏(右)

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