新春TOPインタビュー バンドー化学

2013年01月01日

ゴムタイムス社

 本年は果敢に「挑む年」
  製品開発進め事業化へ布石
   成長市場に向けてMMP事業も強化

 3ヵ年の中計が最終年度を迎えたバンドー化学。海外事業は順調に推移しているが、国内事業は新たな柱となる新規事業の育成がカギだという。谷和義社長に新年の抱負と事業方針を聞いた。

 ―12年を振り返って。
 谷社長 一昨年(2011年)は東日本大震災の影響を受け、第3四半期に入ってから立ち直りに移った。しかし、10月にはタイで大洪水が発生、自然災害に苦しめられた一年だった。昨年(2012年)はスタートから回復基調で推移、4―6月は自動車生産も順調に伸び、上期(4―9月期)は好調を維持した。
 夏以降の動きは、当初7月にも終了すると思われたエコカーポイント制度の終了がズレ込み、引き続き順調に推移することが予想されたが、領土問題を契機に日中関係が悪化、中国での日系自動車メーカーの生産が急速にダウンし、部品関係は在庫調整の動きとなった。また、欧州経済の低迷も長引き、世界規模で景況悪化となった感がある。とくに、7―9月期に入ってから減速感が強まり、米国での経済回復の兆しは見られたものの総じて厳しい市場環境のまま越年となった。

 ―9月中間連結業績について。
 谷社長 当初の予想を達成することはできなかったが、売上高、収益ともに前年同期を上回り増収増益を確保した。
 セグメント別では、伝動事業はアジア、北米の需要増大により売上高は伸びたが、収益面は減益となった。産業資材事業は国内国内外のコンベヤ需要が伸び、増収増益となった。マルチメディアパーツ(MMP)事業は欧州経済の長期化する低迷により減収を余儀なくされたが、営業損失は縮小し、利益体質の改善が不充分ではあるが進んだ。化成品事業は内需の伸び悩みにより若干の減収となったが、収益は増益となった。市場別では、国内売上高は横ばいながら、海外売上高は約5%の増収となり、海外売上高比率は40%となっている。

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