ハバジット日本 年頭所感 瀧波厚子社長

2013年01月25日

ゴムタイムス社

 皆様明けましておめでとうございます。
 昨年は特に輸出の多い企業様にはずっと円高に悩まされた一年でしたが、それでも前半の日本経済は東京スカイツリー開業などもあり、強固とは言えないまでも世界全体の低迷に比較して、まずまずであったかと思います。しかしながら後半に入ると、夏には節電を意識した操業調整により生産活動が低下し、いざ9月から盛り返そうというタイミングで中国での一連の反日デモに見舞われて、結局尻すぼみに終わってしまいました。とりわけ衆議院解散・総選挙が発表された後は、産業全体が様子眺めモードに入った感があり、多くの購買予定が翌年回しになったように思われます。
 この2013年は是非とも、自民党圧勝となった総選挙の結果が産業界に上昇気流を吹き込んでくれることを期待しております。またそれと共に、否それ以上に2013年は自社の生産・営業活動が、変化の激しい現在及び次の時代のお客様ニーズに則しているかを良く見直し、調整を図って参ることを目標としております。
 昨年の鉱工業生産指数は東日本大震災のあった2011年に対してもマイナスになるという市場の冷え込により、樹脂平ベルトの売上には私共も少なからず苦戦致しましたが、お陰様でモジュラーベルト、タイミングベルトといった製品群については順調に推移することができました。多岐にわたる品揃えと、長年の経験に裏打ちされたベルト関連ノウハウで、引き続き皆様のご信頼にお応えできた結果と、社員一同誇りとしております。
 さて、全世界で活動するハバジットグループでは昨年春より世界を3地域に分け、各々の地域の市場により則した戦略を展開する地域別戦略を具体的に始動しております。ハバジット日本もシンガポールに本部を置くアジア太平洋地域の一員ですので、日本製の機械が弊社のベルトを装着してアジア各国に輸出された場合、現地で日本加工品質の取り替えベルトがこれまで以上にスムーズにご提供できます。また、主要国には順次、日系の販売店または日本語でコミュニケーションのできる機能を整えて参ります。
 また、大変遅ればせながら2012年秋にはハバジットスイス本社が環境ISO14000を取得致しました。これにより、環境負荷に考慮した製品の開発が必ずや促進されますので、お客様ニーズに合致した、もしくはこれを先取りした製品をご紹介していける予定です。
 今年の国内注力市場については、紙器紙工分野、自動車関連分野と一般搬送分野を予定しております。同時に食品も不断の継続分野です。他社にない広範な品揃えによるお客様の「工場まるごとハバジット」戦略も、段々と社員の身についてまいった感があり、樹脂ベルトとタイミングベルトの表面素材を同一の材料で納品した結果、お客様の機械走行速度の大幅アップが可能になったなど、興味のある例を沢山耳にするようになりました。
 加工工場におきましても、限られたスペースのなかで受注内容の日々の変化に対応できますよう更なる合理化を計画しておりますが、一方で日本ならではの細かい気配りから生まれる品質を疎かにせぬよう、最適のバランスを第一の目標と致します。
 今年もなるべく多くの販売店・ユーザの皆様のお近くへ「ハバジット製品内覧会」をお届け致し、ハバジット製品をより広く深く知っていただく機会と致したいと思っております。ご希望がございましたら、お気軽に担当営業までお申し付け下さい。また、これまで長年ご好評をいただいております、ハバジット・マイスター制度につきまして、その内容の見直しと最新情報の取込作業が進んでおり、こちらも近々ご紹介の予定です。その他にもお客様と直接お話のできる機会を予定しておりますので、皆様にはどうぞ忌憚のないご意見・ご要望をお寄せ下さい。
 最後に、樹脂ベルト業界及び皆様にとりまして2013年が、真に回復の年となりますことを心より祈念しております。

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