ニッタ 年頭所感 國枝信孝社長

2013年01月25日

ゴムタイムス社

 昨年は、政治の面では我が国を含め多くの世界のトップリーダーや政権が交替する年であり、一方、経済の面では、欧州の金融財政問題を契機として先進国は低迷、また中国や新興国も伸び悩んだため、世界の景気は回復が遅れる、というより後退が見られた年でした。
 当社グループの業績も主要需要業界の低迷により上期は前年同期比、減収・減益となりましたが、概ね予想通りでした。問題は下期で、景気の後退に伴い、先般通期業績見込みを下方修正しました。しかし、V2020の内容やロードマップを変更するつもりは全くないと理解して下さい。次につながるR&D、投資、マーケット開拓等はためらうことなく実施して欲しいということです。
 さて、これからのニッタグループのあるべき姿や針路はどうでしょうか。私たちにはすでにそれを定めた中長期経営計画V2020があります。年頭のこの機会に要点を繰り返します。あるべき姿は、「ソフトマテリアル複合化技術のグローバルNo.1パートナー」です。大方針のキーワードはまず、No.1、Only 1、1味違う、1目置かれる、を目指す。第2は、グローバル化の推進、特にアジアはネットワーク化する。第3は、内外のお客様へのデマンド対応力を深化する、であります。
 夫々の部門で、この大方針を戦略化・戦術化し、一部は実行に移しています。例えば、グローバル化については、中国の設備増強、インドの販売加工会社設立、ブラジルの販社設立準備であり、また深化については、テクニカルセンター・開発営業から出てきた幾つかの芽の生産を目指してのプロジェクト化ですが、いずれもまだまだこれからです。また、第一フェーズ「壱」では、3ヵ年の数値目標として、営業利益率のUP、それを支える為の積極的な投資を掲げています。グローバル化や競争力強化の為、R&Dの推進、設備投資の増強だけでなく、QCDでNo.1を目指すには、内製化の推進等、各事業部内で検討しているものに加え、やはり川上、川下へと視野を広げ、アライアンスの強化、M&Aの検討を含め夫々に対する関与の度合を深めて行かなければ解決できませんし、どんどん具体化しなければなりません。
年頭にあたりまして、私は先頭に立ってV2020をひたすらに推進する、戦略・戦術を実行することを皆さんに誓います。どうか皆さんも好不況に一喜一憂せず、自信を持ってV2020の今なすべき事をよりスピードを上げて実行、実現して下さい。

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