中部ゴム商組 年頭所感 川島健一理事長

2013年01月21日

ゴムタイムス社

 新年おめでとうございます。
 皆様方におかれましては、健やかに新春をお迎えの事とお慶び申し上げます。
 昨年の日本は、長引くデフレ、長期化する円高に東日本大震災の復興事業、エネルギー政策の転換に混迷する中、周辺国との難しい対応に苦慮し、心落ち着かない問題が山積みのまま忸怩たる思いばかりが募りました。今ある課題が、今後の日本経済にどのような影響を及ぼすのか、予断は許されずまた予測も難しいですが、変化する流れの方向を見誤ることなく、対応策を講じなければいかない時代に突入した事を実感した1年でした。
 ゴム業界におきましても、東日本大震災から自動車産業が順調に回復して、国内生産を伸ばし、政府のエコカーポイントによる補助金制度も重なり、上半期は比較的堅調だったように思いますが、欧州の財政危機問題の長期化は中国経済にも影響を及ぼし、中国景気の減速や日中関係の悪化により、下期以降は市場環境が悪化に移行しました。またその一方で、成長著しい海外市場への積極的な取り組みも目立ち、グローバルな展開に伴う市場の変化や需要業種の多様化するニーズに対応し、新たな市場の創生や新商品の開発も加速した1年だったように思います。
 そんな中、中部地区は、中部経済全体が「自動車」に直接に間接に関連し波及しています。
 厳しい環境の中で、生産コスト上昇などの不安要素もあり、先行き不透明感は否めませんが、難題に立ち向かうには、多くの情報を得る事も不可欠で、組合事業が、そのネットワークの原点であればと考えております。組合活動を通して生まれた団結力が、活力ある経営の礎になればと願っております。
 また、昨年12月には、政権が変わり、韓国では東アジア初の女性大統領が誕生しました。
 今年は巳年です。「巳」という字は、蛇が冬眠から覚めて、地上に這い出す姿を表していると言われ、「起こる・始める」の意味があり、蛇は脱皮する事から「復活と再生」と言われています。
 変革期のゴム業界で経営を携わる者としては、今まで培ってきた経験と判断力をベースに、負ける事のないチャレンジ精神で臨む一年にしたいものです。
そして微力ではございますが、皆様方のお力をお借りし、存在意義があり、参加したくなる組合になるよう努力していく所存でございます。
 最後になりましたが、皆様方の益々のご発展をご祈念するとともに、今年も当組合へのご支援とご協力をお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

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