信越化学 国内向け塩ビの値上げを実施

2012年12月21日

ゴムタイムス社

 信越化学工業は20日、塩化ビニル樹脂(塩ビ)の国内向け販売価格を1kg当たり15円以上の値上げすると発表した。平成25年1月21日納入分から実施する。 同社は今年9月、エチレン、ナフサを始めとした原燃料価格の急騰を理由に10月納入分以降を対象として15円の値上げを発表したが、その後の交渉が進展することなく、値上げの実施には至らなかった。原燃料価格は、7月を底に反転したまま高値圏で推移している。さらに11月以降為替が円安基調で推移し、原燃料価格高騰の要因になっており、事業収支は一層厳しい状況となっている。

 同社は、原燃料価格の上昇を吸収するため、継続して徹底的なコスト低減に努めているが、この度の原燃料価格の上昇は企業努力の限界をはるかに超えるものとなっており、塩ビ事業の存続及び今後の安定供給を維持するためにも、今回改めて価格改定をせざるを得ない状況となったとしている。
 なお、海外でも、塩ビ及び塩ビ中間原料の国際市況は騰勢を強めている。同社は「需要家の皆様には弊社事業を取り巻く厳しい状況をご理解いただき、値上げをご了承いただけるよう努めてまいります」と述べている。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー