住友ゴム工業 年頭所感 池田育嗣社長

2013年01月16日

ゴムタイムス社

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年を振り返りますと、欧州債務問題の影響が世界的に広がりを見せる中、中国、インド、ロシアなどBRICS諸国の成長ペースにもかげりが見られました。アセアン諸国などが堅調に経済成長を続ける一方で、こうした動きは世界経済全体の先行きの懸念材料となりました。国内では、震災復興による設備投資の増加などはあったものの、一年を通して見れば、海外経済の影響に加えて、円高基調の継続や電力不足などが足かせとなり、個人消費も伸び悩むなど、明るい兆しが見えない年でした。
 こうした状況の中で、当社では高付加価値商品の発売、新興国を中心とした拡販や、徹底した合理化による経費削減など、グループ一体となって、収益力の強化に取り組んだ結果、増収増益を継続するとともに、過去最高益の更新が見通せる状況となりました。
 さて、本年は当社を取り巻く環境が、海外、国内とも一段と厳しさを増す可能性がある中で、長期計画「VISION 2020」を具体的に展開する初年度として極めて重要な意味を持つ年となります。このような状況の下、本年の社長方針として、次の三点を定めます。
 第一の方針は「基本に立ち返り、成長の基盤を固めよう」です。当社の企業理念の中に「お客様の期待に応え、よりよい製品を責任を持って提供する」という考え方があります。これは、事業環境がいかに変化しようとも、決して変わることはありません。むしろ、これからの厳しい状況の中で企業として存続し続け、かつ持続的に成長するためには、この「お客様第一」と「製品への責任」の考え方をしっかりと持ち、業務に取り組む必要があると考えています。今後、グローバルに事業範囲が拡大する中で、改めて、一人ひとりが「住友ゴムWAY」の価値観に理解を深め、安全や品質の確保をはじめとした、あらゆる業務の基本に立ち返り、成長に向けてしっかりとした基盤を固めていきます。

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