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ランクセス EPDMケルタンを積極展開 安定供給で日本市場を強化

2012年12月17日

ゴムタイムス社

  ランクセスは11日、エチレン・プロビレンゴム(EPDM)及びテクニカルラバー事業に関するプレスセミナーを東京・丸ビルコンファレンススクエアで開催した。

 同社のEPDMブランドである「ケルタン」を、日本の自動車産業向けのゴム部品に供給することで、日本市場での取り組みを強化する。
 会見冒頭、ペーター・ワインマール社長はランクセスの現況を述べた後、「日本は非常に重要なマーケット。顧客の要望に沿った重要なテクノロジーをこれからも開発し続けるということがランクセスの最も重要な企業戦略。現在、特に注目しているテクノロジーはグリーンモビリティーの領域。 日本においても重要なテーマで、先進的なカーメーカーやタイヤメーカーがこの領域で非常に多くの取組みをしている。 モビリティーが日本国内から世界へ大きな発展をみる中で、ランクセスは革新的なテクノロジーを提供することにより、更にモビリティーを推進することができると考えている。
 また、ハイテクプラスチックにおいては、サプライーとして車の軽量化、低燃費などを通して貢献してきた。特にハイパフォーマンスな合成ゴム、多くの添加物に対し、先進的な取組を行い、グリーンタイヤを推進していけると考えている。
 その中で主要な製品の一つがEPDM。EPDMがなければ近代的な車が想像できないぐらい重要な製品。本日はこのEPDMについて詳しく説明したい」と挨拶した。
 続いて、ギュンター・ヴァイマンステクニカルラバープロダクツ事業部長が登壇し、EPDMの製品やテクニカルラバー事業の展開について解説した。
 同社は工業用合成ゴムEPDM、CR、NBRなどの合成ゴムの幅広いポートフォリオを展開している。テクニカルラバープロダクツの製品は現在200製品にもなる。
 EPDMの需要は、世界的なモビリティ(車社会化)が原動力となっており、世界で製造されるEPDMの約60%が自動車産業で使用されている。
 同社では自動車1台あたり、約18キロの工業用ゴムが使用されており、その内の約7キロがEPDMであると推定している。
 EPDMは、低比重、耐熱性、耐酸化性、耐薬品性、耐候性、電気絶縁性などの特性を備えており、車両のドアシール材、ワイパー、ベルト、スポンジ用途、モーター部品、熱可塑性加硫エラストマー(TPV)用途などや樹脂の改質、ケーブル及びワイヤー、建築、オイル添加剤などの用途にも使用されている。
 各種合成ゴムの代表的な自動車への用途として、EPDMはシーリング、CRはホース、NBR、
は耐油性が必要な箇所、HNBR、EVMはタイミングベルト、ケーブルなどで使用されている。
 同社では年間のEPDM消費量は約110万トン、世界の年平均成長率は4・2%に、中国の2010年から2012年の年平均成長率は更に高く8%になると予測している。
 EPDMの生産拠点は、欧州2箇所、テキサス、ブラジルの4箇所。
 また、年間製造能力16万トンを誇る世界最大のEPDM製造プラントを中国の常州(江蘇省)に2億3500万ユーロを投じ建設する。同プラントは、2015年に稼働を開始し、日本をはじめアジア全域にEPDMを供給する予定。
 このようなグローバル生産体制で常に安定した供給を確約したいとしている。
 テクニカルラバープロダクツ事業をケルタンエラストマーズビジネスユニットとハイパフォーマンスエラストマービジネスユニットに分割する。 ケルタンエラストマーズビジネスユニットはEPDMのみを扱う。ハイパフォーマンスエラストマービジネスユニットでは、NBR、CR、HNBRなどを扱う。13年1月より新体制となる。より集中的に顧客のニーズに注力するのが狙い。
 会見では、製造時のエネルギー必要量を低減し、高い活性の触媒を使用するため触媒回収を必要としないケルタンACE技術、植物由来の原料を使用したエチレンからEPDMを製造する「ケルタンエコ」、HNBRを使用したタイミングベルトも紹介した。
 ヴァイマンス氏は「世界4ヵ国にある高度な技術を持つ製造拠点で、一貫した高品質の製品を世界市場に供給することで、日本国内および世界に製造拠点をもつ日本の顧客に向けて、数多くのグレードのEPDMを安定的に供給することができる」と日本市場へEODMを供給していきたいと述べた。