【TPE特集】 クラレ ガスバリア性向上の高機能グレード

2012年12月12日

ゴムタイムス社

ガスバリア性向上の高機能グレード 食品、医療用分野へ積極展開へ

クラレ

 水添スチレン系「セプトン」 米国市場は自動車用途で順調に拡大
 ㈱クラレのエラストマー事業部ではユーザーと密着した開発体制を強化し、水素添加スチレン系エラストマー「セプトン」シリーズの拡充・強化を図っているが、このほど既存グレードにガスバリア性を向上させた高機能グレード製品を開発、食品包装や医療用品向けへの用途展開を開始した。
 食品包装分野はじめ医薬品包装分野等の市場からのバリア性アップの要求に対応したもので、ポリプロピレンとの親和性が良好、良い圧縮セット、 柔軟性の広い範囲(硬度)、低酸素透過率―などの特長を備えており、医療用では薬栓などへの拡販に期待を寄せている。また、同社では成形材料用向けの既存主要銘柄において、新たに米国のFDA規格の承認を得て、従来、使用できなかった油性食品への用途拡大も可能とし、幅広い展開と拡販を目指している。
 一方、同社が先に開発した柔軟性と圧縮永久ひずみのバランス、緩衝・制振性、成形加工性に優れた「セプトン」Jシリーズは、軟質な低硬度ゲル材料として生活・雑貨部品、医療・介護用品、スポーツ用品、工業部品、電気・電子部品等の高付加価値な、高性能用途への展開が期待されている。

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