三井化学 シンガポールに「エボリュー」製造設備増設

2012年11月20日

ゴムタイムス社

 三井化学(田中稔一社長)は9日、メタロセンポリマー事業でのグローバル展開を推進するため、子会社であるプライムポリマー(大多和保彦社長)において、「エボリュー™」のシンガポールでの事業会社設立および製造設備増設を決定した。
 同社グループでは2011年度中期経営計画の基本戦略実現のスピードアップを図るため、経営資源投入の重点化を進めている。中でも高機能触媒等、当社グループが得意とする独自技術をベースとする高機能ポリマー群については更なる高機能化・海外展開の拡大加速に取り組んでおり、エボリュー事業は、その中核事業に位置付けられている。
 シンガポールでの設備増設を決定した「エボリュー™」は、高強度・密封性・低臭気・低フィッシュアイ・ヒートシール性に優れ、液物包装やパウダー包装などに求められる高機能シーラント用材料としてアジア市場での急速な拡大が見込まれる。このような需要を取り込むべく、2011年11月の市原工場でのプラント能力増強(24万t→30万t/年)に続き、成長するアジア市場の中心に位置するシンガポールにおいて30万t/年のプラントを新設する。
 「エボリュー™」は先に決定した三井化学東セロの高機能包装フィルム「T.U.X™」(タイ:13年下期稼動)の原料として使用され、樹脂改質材「タフマー™」、接着樹脂「アドマー™」、コーティング接着剤「タケネート™・タケラック™」と共にアジアの包装材料の高機能化を図り、「食の安心・安全」に貢献していく。
 同社グループは食品包材分野において高品質の製品群を供給する為の製造・販売・技術サービス体制を拡充することで、グローバルに存在感のある化学会社を目指す。

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