ブリヂストン 3年連続で受賞 横浜ゴムは粉末再生ゴム利用で

2012年11月05日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは粉末再生ゴム利用で

 地球上の資源を有効に活用し、リデュース、リユース、リサイクルを進めることで資源を循環させ、効率よく活用する循環型社会の構築を目指す動きがタイヤ業界でも加速している。ブリヂストンの関工場が「持続可能な」社会の実現に向けた廃棄物削減/再資源化活動で、横浜ゴムが粉末再生ゴムの利用でそれぞれ3R推進協議会から「平成24年度3R推進協議会会長賞」を受賞した。

 この表彰は、関係府省後援のもと、循環型社会の形成に向け、3R(リデュース:発生抑制、リユース:再使用、リサイクル:再資源化)に率先して取り組み、継続的な活動を通じて顕著な実績を挙げている個人、グループ、学校、事業所等を表彰するもの。
 ブリヂストンは同社の関工場が「持続可能な」社会の実現に向けた廃棄物削減/再資源化活動で受賞した。ブリヂストングループとしては、一昨年の久留米工場と栃木工場、昨年のブリヂストンエラステック㈱の受賞に続き3年連続の受賞。
 リデュースでは、工場内改善サークルによる製品不良削減活動の実施、出荷用パレットを木パレットから樹脂パレットへ置換(木パレット廃止や下敷きダンボールの廃止)に取り組んだ。リユースでは、工程間梱包材リユース(ダンボールから発泡スチロールトレイへ置換)、リサイクルでは、リサイクル業者・他事業所・グループ会社の再資源化施策の事例の取り入れ、工場全体で分別をしっかり実施し再資源化率をアップしたことが評価された。
 一方、横浜ゴムは同社のタイヤ技術部門(タイヤ材料設計部)が、横浜ゴムグループが国内外で粉末再生ゴムを積極的に利用していることが評価され、2002年度に三島工場、2003年度に三重工場、2007年度にハマタイト事業部とタイヤ材料設計部が同賞を受賞しており、今回で5度目。
 横浜ゴムはタイヤ材料設計部が中心となり、省資源化や資源循環につながるリサイクル原料の粉末再生ゴムの活用を進めており、粉末再生ゴムを各種コンパウンドにて適用できる技術を確立し、粉末再生ゴムを配合したタイヤの量産を2009年2月から開始している。この結果、2012年における横浜ゴムの各種再生ゴム使用量比率は2008年に比べ2・2倍に拡大。米国のタイヤ生産販売子会社ヨコハマタイヤコーポレーションでは、タイヤ製造時に発生するベント屑を粉末再生ゴムメーカーに依頼して加工し、タイヤ生産に活用している。また、フィリピン、タイ、ベトナムのタイヤ生産販売子会社でも乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤなどの製造過程での利用を進めており、海外グループ会社での粉末再生ゴムの使用を増加させている。横浜ゴムグループでは今後、新設・増産を計画している海外の生産拠点でも粉末再生ゴムの利用を積極的に推進していくとしている。

表彰状を受け取る関工場長

表彰状を受け取る関工場長

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