日立電線の第2四半期連結決算 営業利益は4割増加

2012年11月05日

ゴムタイムス社

 日立電線は10月30日、2013年3月期第2四半期連結決算説明会を開き、高橋秀明執行約社長が出席して中計「リニューアルプラン」の進捗状況を含めて説明した。
 同社の中間期連結決算は、売上高1796億5500万円、前年同期比14・6%減の減収となったが、収益面は営業利益が19億700万円、同40・6%増、経常利益22億7500万円、同668・6%増と大幅な増益を達成した。中間純利益は7億4800万円を計上し、黒字化した。
 営業利益は、銅価変動106億円、為替の影響16億円、純増減185億円の計308億円の売上げ減があったが、この影響により54億円、品種構成・売価変動で31億円が減益要因となったが、原価低減・調達費低減で23億円、固定費削減68億円が増益に働き、差し引き5億円の増額となった。
 通期の連結業績は、売上高3600億円、前期比16・8%減、営業利益40億円、同103・5%増、経常利益40億円、同331・5%増の減収増益の見込み。最終損失は90億円を予想。
 高橋執行社長は中計の進捗状況について「欧州財政危機の拡大の余波を受けた新興国経済の減速、半導体・エレクトロニクス関連市場の長期低迷、さらに日中関係の悪化から日本製品の不買運動などが予想され、事業戦略の見直しが必要だと考えている」とし、中計策定の期初予想に対し、今年度は売上高、営業利益とも下方修正した。
 「高収益企業として復活を果たし、真のグローバル企業への変革を遂げることの基本方針に変わりはないが、事業構造改革の完遂と海外展開の加速が必要。とくに、自動車部品事業においてグローバル展開を強化する」(高橋社長)。
 自動車部品事業の今後の事業展開は、電装部品の強化と最適地生産の推進による競争力強化を推進する。ブレーキホースは海外生産へのシフトを高める。欧州のチェコ新拠点は13年2月稼動予定、メキシコ工場は13年9月稼動予定、タイ工場は13年春稼動予定で、いずれもブレーキホースの拡販を図る。タイ拠点ではホース管体製造設備を今年9月に移設した。

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