【合成ゴム特集】東ソー CRの安定生産を維持 特殊グレード拡販に注力

2012年09月03日

ゴムタイムス社

東ソー CRの安定生産を維持 特殊グレード拡販に注力

東ソー

  • 東京都港区芝三丁目8番2号 (芝公園ファーストビル)
  • TEL 03-5427-5103
  • WEB http://www.tosoh.co.jp/

 東ソーのポリマー事業部が手がける特殊合成ゴムのCR「スカイプレン®」の足元の国内需給は依然堅調に推移しているが、海外市況は欧州財政危機の影響もあり地域によっては少し軟化傾向にあるもののフル生産、フル販売が続いている。
 昨年11月の南陽事業所のVCMプラントにおける火災事故では同社はCRプラント(年産3万4千トン)の生産を一時停止したこともあり、本年、5月中旬から6月中旬にかけた定期修理前の在庫は過去最低レベルで推移したため、現在、南陽事業所でのフル生産が続いているという。
 同社のCRはCVJブーツやVベルト、ワイパー類に代表される自動車部品を始め、各種工業部品、接着剤などさまざまな用途に使用され、約7割をアジア中心にワールドワイドに輸出されている。CR輸出の最大市場である中国市場では中国政府の金融引き締めや欧州の金融危機も影響し輸出が減速していたが、ここへきて主力の履物向けの接着剤はじめ自動車部品需要も一旦底を打った感があり少しずつではあるが回復傾向が期待されるという。
 また、アンチダンピング税が撤廃されたアメリカ市場については、円高傾向が続く中ではあるが、同社では新たなビジネスチャンスととらえ、マーケティング活動を強化、日系メーカー向けに一部取引が開始されるなど、着実な成果をみせている。

 

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