日本ゼオン ZEONEXの新製品を開発 スマホ用カメラレンズ対応 

2012年09月03日

ゴムタイムス社

 日本ゼオン㈱は、8月31日、スマートフォン用カメラ対応のレンズ材料として、熱可塑性透明樹脂シクロオレフィンポリマーZEONEX®の新製品「ZEONEX®K26R」を開発したと発表した。


 ZEONEX®は携帯電話用カメラレンズとして高い実績を持つプラスチックであり、携帯電話の高性能化にともなうカメラ性能向上の要求に応えてきていた。
 現在、スマートフォンやタブレット端末市場が拡大する中で、それらに搭載されるカメラモジュールのさらなる小型化、薄型化が加速している。 カメラモジュールの薄型化を実現するためには、従来より薄いレンズを必要とするため、薄肉レンズ成形に対応できるレンズ用樹脂材料が要求されている。また表示画面の大型化に伴い、画質向上等カメラの高性能化も求められている。
 今回、同社は従来のZEONEX®と比較して、より薄いレンズに成形でき、複屈折をさらに低減した新グレード「ZEONEX®K26R」の開発に成功した。同製品を使用することで、レンズの厚みを1/2程度に薄くすることが可能となり、スマートフォンに搭載するカメラモジュールの薄型化、高性能化に貢献する。
 2012年9月よりサンプル配布を開始し、同製品の販売により、2014年度売上高10億円以上を計画している。
 熱可塑性透明樹脂シクロ オレフィンポリマー(製品名:ZEONEX®、ZEONOR®)は、LCD用光学フィルム(製品名:ゼオノアフィルム®)、プリンター・スマートフォン・デジタルカメラ・医療検査機器市場での光学用途、およびアンテナ用途において需要が急拡大している。そのような中、同社は今後も市場のニーズに対応した新製品提案を積極的に行っていく。

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