【ゴム用機械特集】 松田製作所 3ヵ年中期経営計画を策定

2012年08月02日

ゴムタイムス社

3ヵ年中期経営計画を策定  国内の開発技術力を強化

松田製作所

 設立70余年にわたりプラスチックおよびゴム製品を生産する射出成形機のパイオニアとして、ユーザーの多様なニーズに応えている㈱松田製作所(鈴木康三社長)は、特に主力のゴム射出成形機ではいち早く開発に取り組み、長年培った確かな技術と販売シェアで国内・海外へと展開している。
 昨年の業績動向では「前期の下期以降は10月に発生したタイの洪水の影響で特需があり、後半が伸びた。その結果、売上高は前期比30%増で増収増益となり、タイを含めた東南アジアの販売が堅調に続いたことがひとつの要因」(鈴木社長)。
 また昨年度の販売・出荷状況として、「昨年度は大きく2つ流れがあり、ひとつは今までは国内外の販売比率が国内が6に対して海外が4だったが、国内が4で海外が6になり逆転したこと。二つ目は自動車関連の売上比率が初めて半分を割り、その分、家電関連や工業用品等の比率が伸びた傾向があった。また家電やEVの普及効果で熱硬化性樹脂用射出成形機が好調に推移している。特にEVやハイブリッドのモーター部品などの付加価値の高い製品に需要があり、当社は今後も強化していく」(鈴木社長)
 今期の計画は「国内は買い替え需要を強化していき、当社の製品に高付加価値をつけ、信頼性や価格の面でも訴求してい行きたい。またプラスチック分野の熱硬化性樹脂用射出成形機等の販売も強化していく」(鈴木社長)。
 同社は今年の4月から3カ年中期経営計画をスタートした。具体的には国内では開発技術力を強化し、付加価値の高い製品を製造していく。一方、海外生産を含めた営業を強化し販売を伸ばしていく等がある。
 初年度の販売目標は「微小ながらも増収増益を見込み、健全で軸がぶれない経営を目指していきたい」(鈴木社長)。
 そこで、同社が注力する製品のひとつに堅型ゴム用真空射出成形機VIーV(S2)をモデルチェンジして販売開始をしている。
 今回のモデルチェンジはゴムの成形現場のニーズに対応し、真空ケースが前後左右方向に開閉することで金型の出し入れやメンテナンスが容易になり、また作業台の高さが従来の1191㎜から998㎜へ193㎜高さを低くしたことにより、高い作業性を実現した。
 同社は今後も同製品を積極的に販売拡充していき、ユーザーの様々な要求に応えながら、製品の開発技術力を強化していく。

(2012年7月16日紙面掲載)

堅型ゴム用真空射出成形機V

堅型ゴム用真空射出成形機V

 

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