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東邦テナックス インドでコンポジット用炭素繊維事業を本格化

2012年06月22日

ゴムタイムス社


 帝人グループで炭素繊維の製造販売を展開する東邦テナックス㈱は6月20日、炭素繊維・アラミド繊維製のテキスタイルを製造販売しているヒンドゥスタン・テクニカル・ファブリクス社(Hindoostan Technical Fabrics Limited/HTF社)と、コンポジット(複合材料)に用いる織物やプリプレグの市場拡大が見込まれるインドにおいて、炭素繊維「テナックス」を使用した織物の開発、およびその市場開拓について包括的に提携することにしたと発表した。

 これにより、同社は炭素繊維のテナックスをHTF社に提供し、HTF社は同繊維を使用した高品質の織物を製造するとしている。両社はインド国内において、自動車や一般産業用途向けのコンポジットメーカー、補強シートメーカーなどに対して共同でこの織物を提案することにより、インド市場における同繊維の展開を加速する考え。
 インド国内におけるコンポジットの需要は、この5年間で年率約20%の成長を遂げている。その中で同社は、自動車、風力発電、医療用機器、産業機械などに向けたコンポジット用途として、「テナックス」製の織物や、炭素繊維に樹脂を含浸させたシート「プリプレグ」を、グローバルに幅広く市場展開していく。同社は、この取り組みを契機として、さらに川下に向けて付加価値用途の展開を図り、急速に発展するインド市場におけるプレゼンスの向上および市場拡大を目指していくとしている。

 同社グループでは、インドを中長期の成長戦略における重要市場の1つと位置付けており、2006年にニューデリーに駐在員事務所(2007年に現地法人化)を設置して以来、特に自動車・鉄道、エレクトロニクス、インフラ、新エネルギー、医薬医療などを注力分野として、マーケティングや事業開拓などの活動を積極的に展開している。
 今後は、さらにこうした取り組みを強化し、現地の有力企業とのアライアンスによる川中・川下展開を本格化することで、インド市場におけるグループ全体の売上規模拡大を目指す。

 東邦テナックス㈱の亀井範雄代表取締役社長は、「インドにおいて高度な織物技術を有するHTF社とのパートナーシップにより、インドのコンポジット市場において、炭素繊維「テナックス」のプレゼンスが大きく高まっていくものと考えている。同繊維が、インドにおけるコンポジット市場のメインストリームとなるよう、スピード感を持って展開していきたい」とコメントした。
 HTF社のSudhir Thackersey会長は、「インドの炭素繊維複合材料市場はまだ発展途上段階にあり、今後、大きな成長が見込まれている。炭素繊維のリーディングカンパニーである同社との包括提携は、安定的な供給と用途展開における強力なサポートを得ることになる。この包括提携を通じ、高機能コンポジットの分野において、専門知識や経験に基づく画期的なテキスタイルソリューションを生み出し続けていく」としている。

【HTF社概要】

▽会社名:Hindoostan Technical Fabrics Limited
※親会社はインドの綿・合繊テキスタイルメーカーであHindoostan Mills Ltd.(1873年設立、ボンベイ証券取引所上場、売上高約2000万ドル)。
▽本社所在地:インド・ムンバイ市
▽代表者: Sudhir Thackersey会長
▽設立 : 2010年
▽事業内容:炭素繊維・アラミド繊維製テキスタイルの生産・販売 (インドのコンポジット市場に向けて高機能テキスタイルを幅広く展開)