バンドー化学 震災復興でコンベヤが伸長 アジアでの拡大を予想

2012年05月22日

ゴムタイムス社

 バンドー化学の3月期連結決算は売上高が863億7200万円、前期比1・8%増、営業利益は45億7000万円、前期比9・6%減の増収減益となった。
 収益は原材料高騰(10億円)、円高(売上高で25億円、営業利益で1億円)の影響により減益となった。当期純利益も工場跡地の売却、遠隔地にある社宅の売却等により特別損失を計上したことにより前期比56・8%減の減益となった。
 伝動事業の売上高は535億9100万円、前期比2・1%増、営業利益は68億4500万円、前期比8・1%減となった。主力の自動車用途分野(構成比6割強)は東日本大震災による国内自動車メーカーの大幅減産やタイ洪水に伴う顧客の操業停止などにより伝動ベルトの販売は減少した。一般産業用ベルトはアジアを中心とした新興国の需要により産業機械用Vベルトの販売が伸長した。海外売上高は前期比2・4%減の336億8600万円。販売数量は韓国(現代向けに前期比120%)、中国向け(同115%)と堅調に推移したが、為替差損(25億円)により売上高比率は前期に比べ1・9ポイントダウンし39%となった。産業資材事業は、売上高が176億5600万円、12・1%増、営業利益は製品価格転嫁(約3億円)を含め14億700万円、同251・3%増の大幅増益となった。鉄鋼、電力分野での震災復興に伴う需要回復や国内外の大型物件の獲得によりコンベヤベルト(構成比6割)が前期比17%増と伸長。
次期の業績見通しはアジア各国の安定した成長、大災害からの顧客の挽回生産が見込まれるとし、経費削減の徹底、原材料調達価格の低減などにより増収増益を予想。設備投資はインド、タイの生産能力増強に65億円(前期56億円)を計画。

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