ニッタが新中長期経営計画「V2020」策定

2012年05月21日

ゴムタイムス社

 ニッタ㈱は、2012年度から2020年度までの9ヵ年を対象とした中長期経営計画「V2020」を策定し、内容を発表した。
 同社は「中計09-11」が2011年度で終了し、新たなステージを見据えて10年先のあるべき姿を描いた中長期経営計画を策定した。10年後には「ソフトマテリアル複合化技術のグローバル・ナンバーワン・パートナー」として存在することをあるべき姿とし、世界経済の潮流の変化がより顕在したことにより、新たな需要業界の開拓やさらなるグローバル化を推進、さらに既存事業の再成長を目指すとともに新規事業創出のための戦略推進投資を積極的に行う。
 将来の姿に掲げる複合化技術は、ゴム・樹脂のノウハウや接着、多層化シートなどの複合製品化技術、顧客・用途ごとの評価技術においてそれぞれナンバー・ワンのパートナーを目指すもの。中計は①価値軸②地域軸③競争軸の3つの方針で構成、9年間を3年ごとに第1フェーズ(12年度~14年度)、第2フェーズ(15年度~17年度)、第3フェーズ(18年度~20年度)に区分する。
 業績目標は、第1フェーズ「壱」は連結売上高600億円、営業利益率は6%を目指す。3年間の投資は戦略推進ファンド25億円、設備開発投資75億円の計100億円を計画。最終年度の2020年度には連結売上高800億円、営業利益率8%を目指す。
 中計の説明に当たった國枝信孝社長は「成長市場への投資により拡大を図る。従って、海外での生産拡大が計画を達成させるためには不可欠で、現在の海外生産比率21%が、2020年度には43%程度になる」などと語った。
 中長期経営計画「V2020」の3つの方針は次の通り。
 〈価値軸〉
 ▽伝動・高速搬送領域における平ベルトのナンバーワン
 ▽圧力伝達、流体移送領域における機能・QCDでナンバーワン
 ▽成長事業におけるソフトマテリアル複合化部材ソリューションナンバーワン
 〈地域軸〉
 ▽グローバルOEMの開拓
 ▽現地人材の育成・現地化の促進
 ▽グローバルに戦えるモノづくり力の強化
 〈競争軸〉
 ▽開発営業体制の構築
 ▽周辺領域を含めたソリューション力提案力の強化

 

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