宇部興産 BRの新拠点を検討

2012年05月22日

ゴムタイムス社

 宇部興産は17日、本社ビルで2012年3月期連結決算並びに中計「ステージアップ2012 新たなる挑戦」の進捗状況説明会を開いた。同社の3月期連結決算は、売上高6386億5300万円、前期比3・7%増、営業利益460億600万円、同3・7%増、経常利益408億800万円、同4・4%増の増収増益とんり、当期純利益は229億6900万円、同33・0%増の大幅な増益となった。
 説明会に出席した竹下道夫社長は、業績について「化成品・樹脂セグメントを中心に増収増益となり、とくに化成品関連の売価上昇で売上げが伸び、収益面は販売数量増に加えてCPLスプレッド改善などの効果により増益となった。最終利益については事業撤退による赤字の解消などにより大幅な増益を確保した」と総括。
 12年度が最終年度となる中計の取組みは「成長戦略事業と中核基盤事業のバランスを取りつつ、事業ポートフォリオの最適化を進め、持続的成長を目指す」(竹下社長)と述べ、合成ゴム事業については日系タイヤメーカー向けを中心に安定供給体制を確立、VCRやリニアタイプなど独自製品の販路拡大、さらにBRの日本、タイ、中国に次ぐ第4の新拠点の建設を急ぐ考え。
 千葉工場のBRの生産拡充は、12年に第1期として1万5000㌧の能力増強を図り11万㌧体制とし、13年度には第2期として1万6000㌧の増強を実施、年産12万6000㌧体制を構築する。「千葉工場の増設完了後の14年度にBRの4番目の拠点を、さらに2年後の16年度にはBRの5番目の工場を建設、グローバルな供給体制を固めたい」(竹下社長)。
 中計の仕上げとなる12年度は、連結売上高6780億円、営業利益470億円、経常利益410億円、当期純利益230億円を目指す。

 

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