【免震ゴム特集】 ブリヂストン H-RB、e-RBを中心に拡販強化

2012年04月16日

ゴムタイムス社

H-RB、e-RBを中心に拡販強化 免震ゴムの普及拡大に向けた啓発活動を展開

ブリヂストン

 ブリヂストンは20年以上にわたって免震ゴムの実験や開発に取り組み、タイヤづくりで培ってきた世界最先端の「材料技術」「設計技術」「生産技術」の3つのコア技術を応用することで高品質、高性能な免震ゴムを展開している。
 昨年の動向として「需要が1~2割程度増えた。全体的に免震の認知度も高まり、これからさらに需要が伸びていくと捉えている」(同社)。
 最近では納入実績としてマンション、事務所棟、工場、倉庫、病院、官公庁などがある。
 今までの実績はマンションが4割、事務所棟が2割、病院2割程度の構成比になっている。
 同社の免震ゴムでは、昨年販売開始した建築免震用積層ゴム「新高減衰ゴム系積層ゴムH-RB(X0・6R)」と「鉄粉・ゴム混合材プラグ挿入型積層ゴムe-RB」の2商品に注力し、実績も拡大している。
 「新高減衰ゴム系積層ゴムH-RB(X0・6R)」は繰り返しの変形や温度による特性変化を極力小さく抑えたもので、免震設計の精度向上が期待できる。一方、「鉄粉・ゴム混合材プラグ挿入型積層ゴムe-RB」は従来の鉛プラグの替わりに鉄粉・ゴム混合材を使用する製品。製造や廃棄時の環境負荷低減に寄与する。
 また昨年6月に専用サイト「映像で見る免震の基礎講座」を開設。イラストや動画を使って、免震、制震、耐震による揺れの違い、免震ゴムの働きなどをわかりやすく紹介している。
 同社は今後も同サイトを通じて免震構造の認知促進や普及活動に積極的に取り組み、さらに一般ユーザーの認知度向上のためにコンテンツを拡充する計画だという。
 今期の販売計画では「昨年比3割増を見込み、注力するH-RBやe-RBを拡販強化する。また日本を除く海外マーケットは中国、東南アジア、中南米などの地震発生地域を中心に免震建物の数が増えてきており、引き合いもある」という(同社)。
 今後は最大の需要国である日本での免震ゴムのシェア50%(同社調べ)を維持・向上させながら、同社の免震技術が世界の多くの地震国・地域に貢献できるように、またその一翼を担うためにさらなるグローバル展開を目指す。建物の耐震性・安全性に対する関心が高まるなか、同社の免震ゴムはユーザーの安全、安心で快適な生活を支えるために、建物の資産価値の向上に今後も貢献していく。

(2012年4月16日紙面掲載)

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー