【ベルト特集】 バンドー化学 環境対応ベルトを強化

2012年03月29日

ゴムタイムス社

 「G-CARRY」標準化で拡販

 バンドー化学は、ゴムコンベヤの主要販売先である鉄鋼・セメント市場の需要の持ち直しや、東日本大震災以降、火力発電所向け、ガレキ処理を中心としたコンベヤ等の需要増により、堅調な受注が続いている。上期のゴムコンベヤの出荷金額は前年同期比2ケタ増となる見込み。今後も年内一杯は受注が続くものと見込んでいる。
 販売面は堅調に推移しているが、収益面は原材料価格高騰による収益圧迫が影響して厳しい環境となっている。今春、同社は原材料価格高騰を理由にゴムコンベヤの価格改定を打ち出し、目標の15%達成を目指して需要家と交渉を続け、現在も一部需要家とは粘り強い個別交渉を継続している。
 製品面では、環境対応コンベヤ「G―CARRY」の拡販に注力する。同社では多岐にわたる製品の統合を進めており、環境配慮型の「G―CARRY」を中心に標準化して推奨している。
「G―CARRY」は、新開発のカバーゴム、心体、帆布を採用することで、従前の標準帆布コンベヤに比べて省エネ(節電)、CO2排出量削減、ベルトの耐久性を向上させた。石炭や石灰・鉱石をはじめセメント、砕石、木材チップなどのバラ物の搬送や袋体、粉体輸送に最適。同ベルトの特徴は、新開発の特殊芯体帆布を採用し、耐衝撃・耐噛み込み・耐引き裂き性が向上したほか、石油系材料の使用率を低減させた新開発カバーゴムの採用でライフサイクルにおけるCO2排出量を削減する。
 海外においても今後の需要拡大が期待できる海外の資源国での拡販を図る方針。特にアセアンにおける鉄鋼、石炭などを注力市場として伸ばしていくとしている。
 樹脂ベルトについては、食品業界向けの需要が堅調に推移しており、要求されるニーズを先取りする製品開発を推進し「ミスタークック」シリーズの拡充を推進している。
 今夏には、新製品として「ミスタークックF1218収縮対策ベルト」「ミスタークックF2224非付着ベルト」の2製品を上市した。(2011年11月7日紙面掲載)

 

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