【再生ゴム特集】 村岡ゴム工業 電力料金値上げに苦慮

2012年03月21日

ゴムタイムス社


 ゴムリサイクルのエキスパートとして用済みタイヤ等ゴム製品の真のリサイクルを追求し続けている村岡ゴム工業㈱(村岡実社長)。現在、同社の干潟工場(千葉県香取郡)でタイヤ再生ゴム、ブチル再生ゴム、粉末ゴムを生産、月産二千㌧の生産能力を持つ。生産比率は再生ゴム85%、粉末ゴム15%の構成比。

 同社は大正6年(1917年)創業以来、廃棄物は貴重な資源という考えのもと、廃棄されたゴムを再資源化して有効活用する再生ゴム製造業としての事業を一貫して行っており、永年築きあげてきた高度な粉砕技術と異物分離技術により、用済みタイヤをはじめ、各種ゴム材料を卓越した再生技術と厳しい品質管理のもとで、高品質で安定した品質の粉末ゴム・再生ゴムを製造している。
 足元の需給状況についてはタイヤ向けを中心に上期は業界同様に堅調な伸びを見せたが、下期に入りややトーンダウンしたとしており、同社の9月期決算による売上高は前期比横ばいにとどまった。
 再生ゴム需要は09年以降、景気回復とともに上向き始めており、今後の需要見通しについてもタイヤメーカーのタイヤ生産増に伴い需要が回復しているほか、震災復興関連によるゴム板、ベルトなどの工業用品向け需要増に期待を寄せており、再生ゴム使用のコストメリットを生かし拡販を図っていくとしている。
 一方、主原料である用済み大型トラック・バスタイヤの発生量が、廃タイヤのサーマルリサイクル比率の増大で原料としての入手難が顕在化。スクラップタイヤの価格高騰も懸念されるとしている。また、再生ゴム製造は生産コストに占める電力使用の比率が高く、4月1日からの東京電力管内の電気料金値上げは生産コストを押し上げることは確実で、生産原料である用済みタイヤも値上がり傾向にあり、同社では自社内での自助努力による吸収にも限界があるとし、製品価格への転嫁をせざるを得ない状況に苦慮している。
 本年の販売計画については、先行き不透明としながらも、適正在庫水準を維持するとともに、11年水準の販売を確保する計画でいる。タイヤ再生ゴムの品質、性能強化に向けた技術開発についても継続して進め、顧客からの信頼を第一と考え、今後とも資源の有効活用と地球環境の保全のためマテリアルリサイクルに積極的に取り組んで行く方針でいる。(2012年3月12日紙面掲載)