【CMB特集】 カワイチ・テック 成田工場に新鋭押出機を導入

2012年03月15日

ゴムタイムス社

コスト上昇で価格転嫁検討へ

 ㈱カワイチ・テック㈱はゴム関連の練り生地、樹脂関連のマスターバッチ・コンパウンドメーカーとして、優れた技術力と工場管理により信頼性の高い製品をタイムリーに供給している。現在、同社では三郷工場で75ℓバンバリーミキサー2台、75ℓニーダー1台、シリコーン専用ライン1ラインの生産設備を有し、シリコーンゴムバッチ、ゴムカラーバッチなど各種ゴムの色ものを練り上げるほか、SBR、NBR、EP、シリコーンゴム、天然ゴムなどの各種ゴムのペレット化を行っている。生産能力は色物月間150㌧、樹脂コンパウンド100㌧。
 樹脂関連主体の成田工場では75ℓバンバリーミキサー3台を有し、月間生産能力400㌧。PE、PP、PSにカーボンブラックを練り込むカーボンブラックコンパウンド、酸化チタンを練り込むチタンホワイトコンパウンド、特殊機能材コンパウンド、熱硬化性成形品(板)を生産している。ゴム関連練り生地が2割、樹脂関連のマスターバッチ化が8割という構成比。 
 同社の2012年3月期決算は東日本大震災の影響を受け、売上高は合成ゴムコンパウンドの需要減が響き前期比7%減、収益は成田工場の生産合理化が寄与し前期並みを確保する見通し。
 ゴム練事業はEPDMの材料不足もあり、電線向けの需要が減少、樹脂関連は食品容器向けでの原料入手難があったものの、インフラ、復興需要で前期比10%増と大きく伸びた。
 成田工場では昨年、樹脂関連の押出機を1ライン新規導入し、1・5倍の生産性向上が図られた。
 2012年度の業績見通しについては「原材料価格の高騰、4月からの電気料金値上げが収益を圧迫するのは確実で今後、製品価格への転嫁を検討せざるを得ない」(川口秀一社長)とし、経費削減とともに成田工場での生産性向上により安定収益の確保を図る。
 また、同社ではISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム ISMS)の認証を取得しており、企業姿勢、企業イメージを高め、信頼性を勝ち取ることで事業継承のためのリスク回避につなげていく方針。(2012年3月12日紙面掲載)

特殊機能材コンパウンド

『特殊機能材コンパウンド』

 

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