2011年のホース金具 総出荷金額は670億円に 08年対比では94%まで回復

2012年02月13日

ゴムタイムス社

 2011年のホースアセンブリ業界を取り巻く環境は、東日本大震災でサプライチェーンの寸断はあったものの、大手需要先である建設機械は新興国および資源開発国向けの需要が大幅に増加。自動車は震災による影響から順調に回復しており、工作機械も国内の旺盛な自動車等の設備投資に支えられ需要が回復した結果、2011年の年間出荷実績は、合計で670億9100万円、前期比10%増となった。08年対比では94%の水準まで回復してきている。
 国内向け出荷は610億700万円、前年比10%増、輸出向けが60億8300万円、同3%増と輸出向けは中国の失速はあるもののブラジルやロシア、インドネシア向けなどの資源開発国向けの需要および油圧ショベル系など建設機械需要の増加で前年実績並みとなった。
 品種別では、国内、輸出出荷を合わせた産業用ゴムホースは427億4100万円、同18%増、自動車用ゴムホースは126億2300万円、同14%減、樹脂ホース65億800万円、同18%増、付属金具52億1700万円、同10%増となった。08年対比では産業用ゴムホースが91%、自動車用ゴムホースが同66%、樹脂ホースが同84%で、自動車用ゴムホースは前年では77%まで回復してきていたが、東日本大震災の自動車減産の影響で回復が遅れている。
 2012年のホースアセンブリの需要見通しについて、同工業会では、サプライチェーンの立て直しや各種の政策効果などを背景に持ち直し傾向が続くことが期待されるが、欧州の政府債務危機などを背景とした海外景気の下振れや為替レート・株価の変動、タイの洪水の影響等による景気の下振れ懸念があるが、まだまだ旺盛な新興国や資源開発国向けの建機需要等に期待し、対前年並みの実績を見込んでいる。

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