横浜ゴム 3月期中間連結決算

2010年11月12日

ゴムタイムス社

横浜ゴムの2011年3月期中間連結決算は国内外でタイヤの販売が好調だったほか、ホース 配管、シーリング材の販売も伸び、売上高は前年同期比17・9%増の2382億8400万円の増収となり、収益も原材料費の上昇や円高による影響があった ものの、操業度の改善やコスト削減が寄与し黒字転換が図られた。

決算について説明する南雲社長

営業利益は82億7300万円(前年同期は23億5400万円の赤字)、経常利益が35億6200万円(前年同期は36億7200万円の赤字)、四半期純 利益も12億1100万円(前年同期は39億3000万円の赤字)となり大幅な収益改善が図られた。
経常利益段階では為替円高31億円、原材料価格93億円、営業外34億円、販管費47億円の減益要因を、販売数量の増加142億円、海外値上げ18億円、原価低減・操業度向上117億円の増益要因がカバーした。
タイヤ事業は売上高が前年同期比18・5%増の1848億7500万円、営業利益が60億9800万円(前年同期は25億3200万円の赤字)となった。 円高による為替の影響が大きかったものの、米国や中国を中心に海外販売が好調だったほか、国内も新車用・市販用ともに販売が伸び、増収増益となった。
ホース配管、シーリング材、コンベヤベルト、ゴム支承、マリンホース、防舷材などの工業品事業は、売上高が前年同期比24・2%増の413億7900万 円、営業利益 が15億7200万円(前年同期は1億8300万円の赤字)だった。ホース配管の建設機械向けが大幅に伸びたほか、シーリング材の自動車窓枠用の販売が好 調で、増収増益となっ た。
航空部品、ゴルフ用品などのその他の事業は、売上高が前年同期比5・2%減の120億2900万円、営業利益が同74%増の6億1100万円だった。ゴル フ用品の販売が落ち込み減収となったものの、民間航空機向けの新商品や化粧室ユニットの交換品を中心に航空部品の販売が伸び、増益となった。
通期の連結業績予想は、売上高が前期比11・5%増の5200億円、営業利益が同18・9%増の255億円、経常利益が同1・4%増の190億円、当期純 利益が同0・1%増の115億円となる見込み。5月12日に発表した前回予想に比べ、営業利益は41・7%増、経常利益は31%増、当期純利益は43・ 8%増となり、収益を上方修正した。円高の影響により売上高は据え置くものの、利益は販売拡大やコスト削減に努めることで前回予想を上回る見通し。

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