日本触媒 SiC パワー半導体向け高耐熱封止材を開発

2012年01月18日

ゴムタイムス社

(株)日本触媒(本社大阪市中央区、池田全徳社長、証券番号:4114.T)は、SiC パワー半導体に適した新規な高耐熱封止材を開発した。
 本品は、同社独自の有機成分と無機成分を分子レベルで複合・融合する「ナノハイブリッド技術」を応用したもので、既にサンプル供給を開始し、早期の量産化を目指しているという。

 SiC パワー半導体は、従来のシリコンパワー半導体と比べ電力のロスが少なく、かつ小型化が可能となるメリットを有する。現在、パワー半導体は既に様々な分野で使われているが、特にSiCパワー半導体は省エネルギー対策、低炭素社会実現の切り札と言われており、今後太陽光発電・風力発電・電気自動車の普及にあわせ、急激に市場が拡大する見通しのがあるという。SiC パワー半導体の普及には、使用条件に適する様々な部材が必要となるが、うち最も重要な部材の一つである封止材には、250℃超の耐熱性が長期間求められる。
 同社は、同社の保有するキーテクノロジーの一つであるナノハイブリッド技術を応用し、独自にポリマー成分中に無機ナノ粒子を均一に単分散させた樹脂熱硬化型の「ナノコンポジット樹脂」を開発。この樹脂は有機分子および無機ナノ成分の化学構造を当社独自に設計することで、両成分間の化学的相互作用により250℃超のガラス転移温度(Tg)を有するだけでなく、優れた耐熱性、機械特性、電気特性を発現する。さらに硬化時に両成分が独立した架橋反応を進行させ、成形体中に均一な相互網目構造を構築できるよう分子設計してあり、長期間過酷な熱履歴を受けても各種特性の劣化を抑制できる。
 これらの基盤技術をもとにナノコンポジット樹脂の特徴を最大限発揮できる同社独自の配合技術を確立し、新規な高耐熱封止材を開発した。金型内に電子部品を設置した後に、固形封止材を金型温度を利用して溶融、電子部品周辺に流動、さらに硬化させる成型方法の一種であるトランスファー成型用固形封止材と液状封止材の両タイプを提供することで、あらゆる実装形態に対応することが可能となる。

 同社では今後さらに、顧客のニーズに合わせた製品カスタム化を進めることにより、
SiC パワー半導体向け高耐熱封止材としての普及を目指していく。

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