新春トップインタビュー 東洋ゴム工業

2012年02月01日

ゴムタイムス社

東洋ゴム工業 中倉 健二社長 -2012年1月1日号掲載-

中国・張家港工場が本稼働 日本、北米、アジアの3極供給体制構築

「ビジョン20」「中計11」を策定 20年に営業利益10%目指す

 日本、北米、アジアの3極供給体制によるグローバル事業展開を進める中倉健二社長に2012年の経営課題と方針を聞いた。

 ―11年を振り返って。
 中倉社長 原燃料の高騰という市場経済の影響、また、超円高進行、欧州金融不安、新興国産業隆盛といったグローバル経済の影響、さらには東日本大震災やタイの洪水など予期せぬ天災に見舞われた1年だった。
 当社グループにおいても主要生産拠点、販売会社、物流拠点が被災したが、グループを上げて復興に力を注ぎ、早期に従前レベルの操業まで回復させることができた。
 ―中間期の業績を回顧して。
 中倉社長 中間連結業績は売上高が前年同期比3・1%増の1478億4900万円となり、営業利益が同38・9%増の56億7800万円、経常利益は同58・1%増の34億4300万円の増収増益となった。
 タイヤ事業では売上高は前年同期比7・3%増の1116億4200万円となり、営業利益は同91・7%増の48億600万円、北米での売上増や販管費の削減や製造コストの合理化などにより大幅な増益を確保した。
 ダイバーテック事業では売上高は前年同期比7・8%減の361億9500万円となり、営業利益は同62・2%減の5億7900万円となった。建築資材分野で建築免震ゴムの引き合いが震災後急増したものの、自動車用部品(防振ゴム、シートクッション)が震災による自動車メーカーの減産の影響を受けた。
 当社における大きなトピックスとしては、グループ入りしたマレーシア・シルバーストン社が本格稼動し始め、6月に中国で東洋輪胎(諸城)有限公司が稼働、12月には中国江蘇省張家港市で東洋輪胎張家港有限公司が竣工した。グローバル生産供給体制の整備を着々と進めることができた。
 ―通期業績見通しは。

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