東洋ゴム 中国タイヤ新工場で竣工式

2011年12月09日

ゴムタイムス社

PCおよびLT用 年間200万本生産 新工法要素取り入れ高生産性を実現

 東洋ゴム工業㈱(中倉健二社長)は、12月8日に乗用車・ライトトラック用タイヤを生産する中国新タイヤ工場「東洋輪胎張家港有限公司」(中国・江蘇省張家港市)の竣工式を挙行した。新工場には最新の生産設備が導入され、高品質、高精度なタイヤを年間約200万本体制で生産し、今後の中国の旺盛な需要に対応していく。

 竣工式には姚 林栄張家港市長、俆 仲高張家港市常委をはじめ、地元・張家港市関係者や地域代表者、取引先など、約350名が出席、同社関係者約100名とともに同工場の竣工を祝った。
 式典では、中倉社長は、「東日本大震災で被災した試練をグループで乗り越え、計画通りに建設を進め、今日の日を目指してきた。中国への生産拠点は最後発だが、他社にはない付加価値の高いモノづくりをこの工場で実現する。ここから東洋ゴムの新しい歴史が拓かれ、紡がれていく」とあいさつした。
 中国における乗用車・ライトトラック用の補修用市場規模は、経済発展に伴うモータリゼーションの進展に伴い、2015年には現在の2倍の規模に需要が拡大すると予測されている。東洋輪胎張家港有限公司は、同社が進めているグローバル生産供給体制基盤の構築の中で、中国における乗用車用・ライトトラック用タイヤの主力拠点として位置づけている。今後のさらなる設備増強等の増産対応については、中国市場環境などの状況等を考慮して判断していくとしている。

 中国新工場
 工場コンセプトは「省資源・高品質・高生産性・スキルレス」
 ①省資源  エネルギーミニマム化と環境重視の工場を実現。タイヤ生産には最新鋭の技術を導入し、省エネルギーを考慮することはもちろん、無駄を排除し、日本国内工場と比べて使用エネルギーを30%低減。
 ②高品質  高性能なタイヤ製造工場を実現。日本国内工場およびアメリカ工場で導入・稼動している、高品質・高精度なタイヤ製造設備による独自の新工法(A.T.O.M.)の要素を採り入れている。タイヤの品質ばらつきを低減させ、製造工程での品質チェックやタイヤの自動検査装置により、トレース管理体制をとる。
 ③高生産性  独自の新工法(A.T.O.M.)の要素を採り入れたことにより、生産リードタイムの短縮と生産工程の削減を実現し、高効率・高生産性の工場を実現。
 ④スキルレス  作業者に優しく、働きやすい環境を実現。タイヤの生産工程では、生産工程の自動化とIT技術を活用し、高度な技術を必要としない工場で高品質なタイヤ生産を実現。

 

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