バンドー化学 アジア地域が大幅に伸長

2011年05月25日

ゴムタイムス社

バンドー化学の3月期連結決算は売上高848億1100万円、前期比15・2%増、営業利益は50億5600万円、前期比106・4%増と、年度後半から景気対策の終了、円高等の影響を受けたが増収増益を堅持した。 大震災の影響で足利工場の建屋と設備の一部が損傷、4月末に通常操業に復旧したが、当期に5500万円を特別損失に計上。震災による業績への影響は伝動事業部の操業停止、足利工場の生産減で売上高でマイナス5億6000万円、営業利益で同2億円となった。
同社では海外市場で事業拡大を図るため、中国とASEAN地域に重点を置いた拡販活動、モスクワやホーチミン、ドバイに駐在員事務所を設置し海外生産拠点の生産能力増強に取り組んできた。この結果、海外売上高比率は前期比7・4ポイントアップの40・9%となり、前期比40・6%増の346億7600万円となり、うちタイ、中国、韓国のアジア向けが前期に比べ93億円増加。 伝動事業の売上高は524億8300万円、前期比30・9%増、営業利益は74億4800万円、前期比66・5%増となった。 自動車生産の増加、民間設備投資の回復で自動車用、一般産業用ともに販売が伸長。 マルチメディアパーツ事業は電子写真出力機器分野における需要の回復により、売上高は106億3600万円、前期比19・1%増、営業利益は12億5000万円、前期比27・9%増となった。 産業資材事業は、食品加工市場や物流市場の需要回復により、樹脂コンベヤベルトの販売は伸長したが、鉄鋼市場やセメント市場における需要の減少により、コンベヤベルトの販売が減少。売上高は157億4700万円、前期比16・1%減となり、原材料の高騰の影響を受け、営業利益は4億円、前期比41・4%減となった。次期の業績見通しは現時点において合理的な算定が困難な状況にあることから、未定としている。2012年度の設備投資はインド工場建設20億円を含め、海外子会社の能力増強に計59億円を計画。

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