上場25社の第2四半期連結決算 約7割が減益に

2011年11月21日

ゴムタイムス社

 主要上場ゴム関連企業25社の12年3月期第2四半期連結決算が出揃った。今年3月の東日本大震災の影響が業績に響いた企業も多く、上期の業績は総じて低迷基調となり、25社中17社(約7割)が減益決算となった。円高を背景に輸出型企業の収益悪化が懸念されるが、景況は持ち直しつつあり、通期の業績予想は約半数の12社が増収増益を見込んでいる。
 合成ゴム大手2社を含む25社合計の売上高は1兆3606億6900万円となり、前年同期(27社合計)との対比では18・6%減となった。中間業績の内訳をみると、増収増益企業が7社、増収減益企業は7社、減収増益企業が1社、減収減益企業が10社。
 需要面は、震災の影響で自社工場が被災し、生産がストップし、直接的な影響から減収となった企業もあり、間接的にはサプライチェーン問題から材料の入手が困難に陥り、減産を余儀なくされた企業も目立った。また、一方、収益面では販売数量減に加えて、輸出比率の高い企業は急激かつ大幅な円高により収益が悪化、さらに、原材料価格高騰を製品価格の改定などでカバーし切れず、減益となった企業もある。
 震災から8ヵ月が経過し、被災企業も生産再開するなど順調に復旧が進んでおり、ゴム製品需要も回復基調で推移している。こうした中で、通期の業績予想については順調な回復を見込んでいる企業が多く「増収増益」予想企業が12社、「増収減益」予想企業は4社、「減収増益」予想企業は1社、「減収減益」予想企業は6社となっている。
 なお、25社合計(うち2社は未確定)の通期連結売上高は2兆8121億5000万円、経常利益は1842億4000万円となっている。

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