営業利益は全社減益 ベルト3社の4~6月期

2019年08月23日

ゴムタイムス社

 ベルト3社の20年3月期第1四半期連結決算が出揃った。三ツ星ベルトが増収の一方、バンドー化学とニッタは減収。利益面は、全社が減益となった。機械受注の減速を受け、国内は一般産業用の需要に一部陰りが見られたほか、海外は中国での販売減少が目立った。

 ◆バンドー化学
 今期よりIFRSを適用した同社の売上収益は232億2900万円で前年同期比2・2%減、コア営業利益は13億100万円で同37・1%減、税引前利益は7億7100万円で同69・2%減、四半期利益は7億500万円で同64・0%減。
 自動車部品事業では売上収益は100億1600万円で同5・7%減、セグメント利益は5億3900万円で同40・1%減となった。
 国内は、補修品の販売は増加したが、自動車メーカー向け補機駆動用伝動システム製品の販売が減少。海外は、米国で補修品などの販売が増加したが、中国とアジアで販売が減少した。
 産業資材事業では、売上収益は86億5300万円で同1・2%減、セグメント利益は5億3000万円で同25・1%減。
 一般産業用伝動ベルトは、国内では機械受注の減速基調により、産業機械用伝動ベルトの販売が減少。米国では、産業機械用伝動ベルトの販売が増加した。中国とアジアでは、農機用伝動ベルトの販売が減少した。運搬ベルトは、国内で鉄鋼向けなどの販売が増加した。

 ◆ニッタ
 売上高は209億7100万円で同3・1%減、営業利益は9億7000万円で同33・1%減、経常利益は22億2800万円で同24・7%減、四半期純利益は18億2600万円で同21・8%減となった。
 ベルト・ゴム製品事業の売上高は66億4600万円で同4・2%減、営業利益は5億1100万円で同17・3%減。ベルト製品の国内は、搬送用途や物流業界向けが堅調に推移したが、半導体製造装置向けが低調。海外は物流業界向けや金融機器向けが好調だった。
 化工品事業の売上高は31億7300万円で同2・9%増となったが、人件費の増加などで営業利益は700万円で同95・6%減となった。

 ◆三ツ星ベルト
 売上高は187億500万円で同1・6%増、営業利益は22億9100万円で同5・9%減、経常利益は22億9400万円で同21・4%減、四半期純利益は16億円で同20・2%減となった。
 国内ベルト事業に関しては、69億7900万円で同2・4%減、営業利益は17億6900万円で3・2%減となった。
 自動車用ベルトは、組み込みライン用は新機種への採用などから売上高が増加し、補修用も拡販により売上高が増加した。一般産業用ベルトや搬送ベルトは、射出成形機業界向けの需要減の影響などで、売上高が減少した。合成樹脂素材の売上高は微増した。
 海外ベルト事業の売上高は86億5900万円で同0・5%減、営業利益は10億7900万円で同10・6%減。自動車用は、欧州で新車販売台数の落ち込みにより売上高が減少したが、米国ではスノーモービルや多用途四輪車向け変速ベルトの需要が好調に推移。アジアも前年並みで推移。一般産業用は、アジアで農機用の需要が落ち込み、売上高が減少した。OA機器用は、中国市場での売上高が減少した。

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