減収も生産効率化で増益 十川ゴムの19年3月期

2019年07月30日

ゴムタイムス社

 十川ゴムがこのほど発表した19年3月期決算は、売上高が144億2200万円で前期比1・7%減、経常利益は3億600万円で同6・9%増、当期純利益は1億7700万円で同6・6%増となった。

 19年3月期の経営環境をみると、土木・建械用や一般機械用は好調に推移したが、自動車産業用で一部低調となり、

全体としてやや厳しい環境となる中で、同社は設備投資や新規開発製品の拡販などに注力した。その結果、業績については売上は前期を下回ったものの、利益面は生産性効率化に向けた取り組みが奏功し、増益となった。

 セグメント別では、ホース類のゴムホースは自動車産業用の燃料ホースや食品機械用が減少した一方、土木・建機用やガス産業用の燃料ホースや高圧ホース、強化ガスホースが大きく増加した結果、増収となった。

 樹脂ホースについては、食品機械用が増加したものの、住宅設備産業用の給水ホースが大きく減少し減収となった。以上により、ホース類の売上高は62億7700万円で同0・9%増となった。

 ゴム工業用品類では、型物製品は医療機器用が増加したが、ガス産業用や自動車産業用が減少し横ばい。押出成形品は船舶・車両用が大幅に増加したものの、ガス産業用や自動車産業用、一般機械用などの減少により減収となった。ゴムシートは、パッキン用途は増加したが、住宅や自動車向けが減少し横ばい。その結果、ゴム工業用品類の売上高は70億3000万円で同2・2%減となった。

 19年3月期の設備投資は5億8200万円で同4・3%減。新規製品製造設備や生産効率化、品質改善を目的にした製造設備、また環境対応ならびに研究開発用設備への投資を実施した。

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