ゴムタイムス70周年の画像

世界のゴム事情 第4版

2019年05月23日

ゴムタイムス社

  • 判型:A5判76頁
  • 定価:本体1800円+税
  • 送料:200円+税
  • 発売日:2019年7月1日
  • 著者:加藤進一
  • 発売元:ゴムタイムス社

購入ボタン

 ゴムタイムス社様からのお誘いで、同紙に隔月で世界のゴム事情について連載を始めました。加藤事務所は現在世界19か国のゴム原材料、タイヤ、ゴム会社との取引があり、この数年は加藤が年間20回以上海外出張をしてこの目で各国のゴム産業の実情を見てきています。中近東、イラン、インド、ブラジルのタイヤ、ゴム会社にも行きます。日本のタイヤ、ゴム会社はすでに世界で500か所以上の拠点をもち、1000人以上の日本人が世界各国で活躍しています。各国での日系工場駐在員はもちろんですが、また中国のローカルのタイヤ会社でコンサルタントをしている日本のタイヤ会社技術者OBも総数は15名以上います。インドのローカルのゴム会社に住み込んで仕事をしている日本人のゴム技術者OBもいます。世界で日系タイヤ、ゴム会社に働いている現地従業員の総数は、25万人を超します。中堅ゴム会社でも同じ課にいた同僚がある日、海外工場に赴任、次は自分か?ということは普通のことになりつつあります。

 ゴム業界も世界がどんどん狭くなってきており、さらに日本と各国間の輸出輸入だけでなく、たとえばタイのゴムコンパウンドを日系メキシコ工場、ブラジル工場で購入する、インドの再生ゴムをアジアの日系タイヤ工場で使う、中国のゴム薬品をタイ、インドネシアのゴム工場で使う。こういった取引も増えてきています。

 そこで、この「世界のゴム事情」では各国のゴム原材料、ゴム加工機械、タイヤ、ゴム産業を取り上げ、日本との比較や、各国の特徴、ちょっとおもしろい話を皆さんに紹介していきたいと考えています。当社は社員以外にも顧問をお願いしている方が数名います。それらの方の海外でのご経験や、ちょっといい話、また加藤が海外出張して現地でちょっとびっくりした話も入れていきます。

 たとえば、中国にある品質保証期間3か月という格安トラックタイヤ、インドのタイヤ再生ゴム工場での人海戦術でのチューブスクラップの選別方法、ブラジルの酸化亜鉛会社は世界No.1の規模、ロシアのEPDMは製造してムーニーを測ってから生産したグレードが決まる話、イタリア人的な発想で合成ゴムグレードを開発する話、台湾で若年層が苦しんでいて出産率が上がらない話、シンガポールの合成ゴム工場にはカメラが持ち込めない話、ロシアにも、UAEにもゴム展示会がある話、ヨーロッパの3大ゴム会社とは、世界で初めてゴムカレンダーを90年近く前に製造したイタリアの会社、そんな話題を提供したいと思います。

 2015年は中国経済が減速し、ゴム材料が余りだしました。市況価格が下がり、天然ゴム、合成ゴム、カーボンの値下げが相次ぎました。2016年前半も同じような状況でしたが、16年末から天然ゴムが高騰し、合成ゴムも2017年初めから大幅な値上げとなりました。この値上げは2017年4月には沈静化しました。どうも需要は増えていないのに、世界のファンドの金が、天然ゴム市場に流れ込んだようです。その後2017年後半からは中国の環境規制ショックです。中国の化学工場(カーボンブラック、ゴム薬品、合成ゴム工場)が地方政府により軒並み2割から3割の生産減を指示されて、中国からのゴム材料の不足が顕著になりました。2018年は米中貿易戦争が勃発し、それにより中国から米国へのトラックバスタイヤの輸出が止まり、さらに10月以降中国景気の減速で、中国自動車生産が前年比マイナスになり、再度中国のゴム材料が余りだしました。2019年2月には米国は中国製タイヤにアンチダンピング税を21から63%もかけてほとんど輸入させないようにしました。この流れは今後も続くでしょう。一方、2018年にはクロロプレンゴム、シリコンーンゴム、フッ素ゴムの不足と市況による値上がりもひどいものです。クロロプレンゴム不足はまだ続くでしょう。ゴム原材料の市況もいまや中国をはじめ、世界のゴム産業の活況、世界の環境規制に左右されます。

 世界のゴム産業でなにが起こっているか、それぞれの国のゴム産業はどのような特徴があるのか?そのような視点からこの「世界のゴム事情」を執筆しています。
 また、加藤事務所のウェブサイトwww.rubberstation.comの「社長のブログ」でも毎週の海外出張での面白い話を載せていますので、そちらもどうぞ。

2019年4月
加藤事務所代表取締役社長
加藤進一

 

目次

2018年
1.中国の環境規制の現状(前編)
2.中国の環境規制の現状(後編)
3.シンガポールのゴム産業(前編)
4.シンガポールのゴム産業(後編)
5.ロシアのゴム産業(前編)
6.ロシアのゴム産業(後編)
7.中東のゴム産業(前編)
8.中東のゴム産業(後編)
9.カナダのゴム産業(前編)
10.カナダのゴム産業(後編)

2017年
11.インドネシアのゴム業界
12.タイ(上)日系企業の現状
13.タイ(下)タイのゴム産業
14.フィリピン(上)
15.フィリピン(下)
16.韓国
17.米国のゴムEXPO(前編)
18.米国のゴムEXPO(後編)

2016年
19.中国次第のゴム原料動向
20.自動車産業の集積が加速するメキシコ
21.加速する日系企業のメキシコ進出
22.ブラジルのゴム業界(前編)
23.ブラジルのゴム業界(後編)
24.ヨーロッパのゴム業界(前編)
25.ヨーロッパのゴム業界(後編)

2015年
26.中国の変調
27.台湾のゴム機械メーカー
28.拡張するインドのゴム産業
29.ポーランドのゴム企業
30.米国のゴム業界の現状
31.イランのゴム産業について イランのゴム会社を訪れて
32.海外ゴム業界の動向と国内の展望(2016年に向けて)

購入ボタン

世界のゴム事情 第4版

キーワード: ·