第一ゴム 国産品の強み生かし受注拡大

2011年11月15日

ゴムタイムス社

 ゴム長靴の唯一の国産メーカー、第一ゴム㈱(北海道小樽市、浜村光久社長)は道内販売7割、本州向け3割の販売構成比だが、国産品の強みを生かした防寒、防滑に優れる高級品の需要が拡大、震災以降、東北地区からの出荷要請もありフル生産、フル販売が続いている。岩手、宮城の末端の小売店では震災の影響で流津在庫が無くなり、注文が殺到、供給に応じきれない状況という。

 不採算品種の生産を中止したうえで高級品に特化、受注残を抱える中、原材料価格高騰に対応した平均5%、冬物15%の値上げも浸透し、売上高は前期比5%増加、収益も大幅に増加する見通し。
 同社ではゴム長靴の日本の総需要2500万足の約97%が輸入品であり、国産品が2%でも50万足が必要としており、シューズ事業のさらなる生産性向上、若い人材の登用により収益の安定化に努めるとしている。
 同社の製品は植毛タイプのシェブリーブランドを筆頭に、男性用では廃タイヤを原料ゴムとしてリサイクルした日本初のエコ長靴「イークルシリーズ」、軽くて暖かく滑らないカラーバリエーションが豊富な「フレッシユ」など品揃えも豊富。 一方、同社の化成品部門の子会社である第一加工は住宅関連部材、医療用容器製品、食品用容器製品を製造販売しているが、玄関先に置く人工芝(家庭用)のOEMも軌道に乗り、住宅関連製品も収益の安定確保が図られ順調に拡大しているという。

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