カーボンブラック特集 三菱ケミカル 安定供給強みにタイヤ向け好調 操業管理にAI導入検討へ

2019年05月20日

ゴムタイムス社

 グループ内で高品質の原料を安定的に調達できることを強みとする三菱ケミカルのカーボンブラックは、三重と福岡の国内2工場で生産されており、合わせて年間10万tの生産能力を有する。

 18年度は、トータルで前年度を上回る売上を達成したが、中国の景況の影響を大きく受け、需要分野によって明暗が分かれる形となった。

 好調だったのは、ゴム用途だ。大手タイヤメーカーへの安定供給に努め、昨年度は特に中国からの輸入品の供給が不安定だったこともあり、販売数量、売上とも前年度を上回った。

津田事業部長

津田事業部長

 一方、顔料用は、中国の景気悪化が響き、低調だった。国内とアジアに広く出荷する中、最大のマーケットである中国で、昨年度は販売が伸び悩んだ。だが、同社は「需要自体が縮小したとは見ていない」(炭素部門炭素本部カーボンゴム事業部の津田昌生事業部長)と分析し、「需要回復を堅実に取り込めるよう、販売の代理店機能を強化していく」(同)方針で、今期は中国での顔料用の販売のてこ入れを図る。

 中国以外では、塗料とグラビアインキを中心に顔料用の販売拡大を目

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