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JSRの19年3月期 増収も営業利益は微減に

2019年04月25日

ゴムタイムス社

 JSRは4月24日、都内で決算説明会を開催し、宮崎秀樹取締役常務執行役員が2019年3月期連結決算の説明を行った。
 IFRS基準による売上収益は4967億4600万円で前期比17・7%増、営業利益は430億3000万円で同1・2%減、当期利益は335億8600万円で同4・0%減となった。
 宮崎取締役常務執行役員はエラストマー事業の営業利益について「好調だった前期の利益が大きかったことに対して、市況が低迷し、売買スプレッドの改善が進まなかったことに、ハンガリー工場の立ち上げ費用などの固定費増などが加わり大幅な減益となった」と述べた。
 2019年度については、売上収益は5080億円で前年比2・3%増、営業利益は445億円で同3・4%増、当期利益は340億円で同1・2%増と、増収増益を見込んでいる。
 同社では当連結会計年度より報告セグメントの区分を、従来の多角化事業をデジタルソリューション事業、ライフサイエンス事業、その他事業に区分している。
 セグメント別では、エラストマー事業の売上収益は2007億3600万円で同2・6%増、営業利益は74億2100万円で同50・1%減となった。
 主要な需要先であるタイヤの生産は、日本では前期を上回ったが、中国や欧州での自動車生産の減少の影響により、グローバルでは前期並みとなる中、販売数量は前期に対し減少したものの、SSBRの販売数量を伸ばしたこと、および、製品価格の改定などにより、売上収益は前期を上回った。また、営業利益については、前期は一時的な市況環境好転により売買スプレッドが改善して高い利益水準となったことに対して、当期は市況低迷により売買スプレッドが減少したこと、および、SSBRのハンガリー工場立ち上げ費用などの固定費増加により前期を下回った。

 合成樹脂事業の売上収益は1054億4600万円で同95・8%増となった。営業利益は92億1400万円で同65・2%増となった。
統合会社であるテクノUMGが4月に設立されたことにより、売上収益と営業利益が前期を大幅に上回る結果となった。

 デジタルソリューション事業の売上収益は1422億1600万円で同1・3%増、営業利益は326億6300万円で同6・4%増だった。半導体材料事業は、半導体の需要が堅調に推移し、最先端フォトレジストを中心としたリソグラフィ材料の販売数量が増加したこと、CMP材料・洗浄剤・実装材料も販売数量を拡大したことにより、売上収益および営業利益が増加した。ディスプレイ材料事業は、競争激化による製品価格の下落、着色レジストの販売が減少したが、堅調な液晶パネル生産を背景に、特に中国向けに競争力のある配向膜、絶縁膜を中心として販売数量を拡大した結果、売上収益は微減となった。

 ライフサイエンス事業の売上収益は438億7200万円、同66%、営業利益は前年同期の営業損失18億300万円から営業利益7億8100万円となった。18年5月末に買収が完了したCrown Bioが新たに連結子会社化された
こと、またグループ会社のKBIの受託の拡大、自社のバイオプロセス材料や診断薬・中間体の販売も好調に推移し、売上収益は前期を大きく上回った。営業利益は売上収益の拡大により、前期の赤字から黒字化した。

 

宮崎秀樹取締役常務執行役員

宮崎秀樹取締役常務執行役員

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