耐ふらつき性19%向上 住友ゴムの新ミニバン用

2019年04月22日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は4月18日、ミニバン特有のカーブや横風によるふらつきを抑えるとともに、ライフ性能、静粛性能も向上させ安全性能と快適性能を高次元で兼ね備えたダンロップのミニバン専用タイヤ「エナセーブRV505」を6月1日から発売すると発表した。発売サイズは48サイズで、価格はオープン。

エナセーブRV505

 同社では、ミニバンのユーザーはファミリー層が多く、タイヤ購入時は安全性を最も重視していると分析。その上で、積載量が多いとカーブでふらつきやすいことや、車体側面の面積が広いため橋やトンネルの出口などでの横風でふらつきやすいことなど、ミニバン特有の課題を改善しようと、このタイヤの開発に至った。
 エナセーブRV505は、新開発の「ふんばりテクノロジー」を採用し、多人数乗車でのカーブ時や不意な横風により発生するミニバン特有のふらつきを抑制し、従来品のエナセーブRV504に比べ耐ふらつき性能を19%向上させ、安定した直進・コーナリング性能を実現した。パターン技術と新技術「プラスリブ」により路面をしっかり捉え、不意なふらつきでも安定した走行を実現したほか、サイドウォール全体がたわむ新プロファイルを採用したことで、荷重をがっちり支え多人数乗車でもふらつきを抑制している。
 また、耐偏摩耗性能を53%向上させ、ロングライフも実現している。
 さらに、パターンノイズを34%、ロードノイズを31%、それぞれ低減させ、静かで快適な車内環境を実現している。新プロファイルにより、トレッド部の接地形状を従来品より丸くし中央部から接地させることで、路面からの衝撃を緩和し振動を抑制するとともに、大きさが異なる5種類のブロックを最適に配置する新カオスピッチ配列の採用により、音を分散させパターンノイズを低減している。低燃費タイヤ「ル・マンV」以来の採用となる「溝壁セレーション」もパターンノイズ低減に貢献している。
 同社では、低燃費タイヤ「ル・マンV」を2017年に発売して以来、「誰でも違いがわかる」ことをコンセプトにしており、このエナセーブRV505の開発者は「ミニバンは乗車人数が多く、また車体が高く横風を受ける面積が大きいので、ふらつきやすいが、このふらつきを一般の方が乗って分かるレベルまで抑える点に苦労した」と述べている。
 テストコースでの発売前の試乗では、「ノイズが小さくなったことが走り出してすぐに感じられた」、「レーンチェンジの際、従来品がふわふわした印象なのに対し、505はカチッ、カチッと車線変更が決まり、不安感が少なく、明らかに違いがわかった」などの感想が聞かれたという。

非対称パターンでふらつき抑制

 

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